「新井×広島×うるう年」は吉兆!? 広島新井貴浩監督(46)の2年目となる24年が、幕を開けた。前年は新人監督として球団最多の74勝を積み重ね、4年連続Bクラスから2位へと押し上げた。ただ、西川がFAでオリックスへ移籍し、若手育成も思うように進んでいない。課題は多く残るが、それでも頂点しか見ていない指揮官は前年同様に「戦いながら強くなっていく」という信念を貫く。選手の長所を伸ばす指導法と明るさでチームを正しい方向へと導いていく。

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就任2年目となる新井監督にとって、昨季以上に難しいシーズンとなるかもしれない。突出したチーム成績はなく、スター選手も不在。3連覇以降、若手が伸び悩み、世代交代も進んでいない。さらに中軸を担った西川がFAでオリックスへ移籍。新井監督の手腕が問われるシーズンとなりそうだ。

「選手を育てるのは時間がかかる。特に野手には。誠也(カブス鈴木)みたいに2足飛び、3足飛びでポンポンポンと成長するのは難しい。こちらも、そういうつもりでいます」

若手育成には時間を要すると覚悟している。監督1年目は末包がチームでただ1人5割超の長打率をマーク。高卒2年目の田村は負傷離脱するまで打率3割6分4厘を維持した。昨秋キャンプでは平均23・3歳の若手中心のメンバーを鍛え、個々の特徴を首脳陣が把握。来月2月1日からの春季キャンプも例年以上に若手を多く同行させる案が挙がる。そこには思うように進んでいない若手の育成を促す狙いが感じられる。

一方で投手陣の再整備は一定の成果を上げたと言える。さらに昨秋のドラフトでは大学No.1の青学大・常広を自らくじで引き当て、大卒投手4人を指名した。「今いる選手も負けないぞと思っていると思う」。即戦力加入による相乗効果も期待する。野手陣が過渡期にあるだけに、投手力でカバーしなければいけないシーズンとなりそうだ。

23年はリーグ4位のチーム防御率3・20と同5位の493得点ながら、球団新人監督最多の74勝を積み重ねた。4年連続Bクラスから2位へと押し上げ、CSファイナルステージまで進んだ。「本当に少しのところだなと感じた。そこは何なのかっていうと球際。経験していく中で、少しずつ強くなっていくものだと思う。球際を攻めていけるようにマネジメントしていくのが私たちの仕事。選手の背中をもっともっと押してあげたい」。新井監督の明るさと言葉が、選手が成長する力となるに違いない。

24年はうるう年。「新井×広島×うるう年」は新たな歴史を予感させる。プロ入り初のうるう年、00年は初めて2桁本塁打となる16本塁打を放ち、長距離砲としての1歩を踏み出した。04年は結婚1年目。一家の大黒柱として走り出した。広島復帰後初のうるう年は16年、盟友黒田球団アドバイザーとともに25年ぶり優勝に導き、3連覇の礎を築いた。指揮官となり初の「新井×広島×うるう年」。新たな歴史の1ページを刻む1年となるかもしれない。【前原淳】

◆チーム成績(リーグ順位)

勝敗 74勝66敗4分(2位)

得点 493 (5位)

失点 508 (5位)

本塁打 96 (3位)

盗塁 78 (2位)

失策 82 (5位)

打率 .246 (3位)

防御率 3.20 (4位)

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