サイエンスの力で2ケタ本塁打につなげる。日本ハム加藤豪将内野手(29)が、長打力アップのため、スイング改造に取り組んでいる。テーマは「ひねり」「加速」「連動」。米トレーニング施設「ドライブライン」で自らの動きを分析し、データを見ながらスイング改良している。力学を生かし飛距離を伸ばして、自身とチームに化学反応を起こさせる。

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“逆輸入”の加藤豪が“助っ人”になる。NPB1年目の今季は62試合に出場し、打率2割1分、6本塁打。米国では出塁率や守備などが評価されていたが、日本ハムでは本塁打数チーム5位と健闘した。「(7月の)13連敗のとき1-0とか1点差で負けることが多かった。僕が今年の6本に4本足して10本打つだけで4試合勝てるかも。本塁打を打つ“助っ人”の部分も増やしていけたら」と来季を見据えた。

長打力を上げるため、今オフ掲げるテーマは「ひねり」「加速」「連動」だ。シーズン終了直後、初めて米トレーニング施設「ドライブライン」を訪問し、腰のひねりを生かしきれていないことが判明。帰国後は腰の可動域を広げる作業に着手。さらにスイング速度を上げるため、中腰状態からの跳躍や背筋強化などのメニューを続けた。

12月に再び「ドライブライン」を訪れてチェックすると、バットスピードが平均4、5マイル(約6~8キロ)上がっていた。「体の使い方が変わるだけで、ここまで進歩するのか」と驚いた。現在は3つ目のテーマ「腰、肩、腕の連動性」を高める作業を詰めている。「腰が止まって肩が加速。次に肩が失速して腕が加速。ムチみたいなイメージ。どうやってエフィシエント(効率良く)にバットを速く振れるか」とイメージした。

スイングを変えることは勇気も必要だが「みんな変化しないと来年はまた同じような結果になる。何か大きい変化をしないと」。日本人の細やかさに米仕込みのパワーを効果的に取り入れ、8年ぶりリーグ優勝を引き寄せる。【永野高輔】

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