阪神OBの赤星憲広氏(47)が3日、1軍宜野座キャンプで臨時コーチを務めた。期待を寄せていた森下翔太外野手(23)をはじめ、俊足の植田海内野手(27)や熊谷敬宥内野手(28)らに指導を行った。

赤星氏の一問一答は以下の通り。

-昨春のキャンプから1年。後輩たちの姿はどう映った

「いや、もうやっぱり日本一になったっていうね、自信がみなぎってる感じもありましたし。まあ練習のあの雰囲気自体がね、非常にいいなと感じましたし。やっぱり日本一のチームなんでね。正直、僕が何を教えてあげられるかといったら、そんな大したことはないと思ってましたし。限られた中で、ちょっとでもね、彼らの引き出しを1個でも増やしてあげられたらなとは思って今日はやっていました」

-みっちり1日指導。今日一番伝えたかったこと、伝えたことは

「強いチームであるのは間違いないので。あとは、まあそのちょっとしたことですよね。走塁って、まあ一番こう練習してうまくなるというか。これは僕の持論なんですけど、やっぱり盗塁と走塁って、実戦の中じゃないとなかなかこう、うまくならないと思ってるんですよ。やっぱりあとは、二塁からホームまでどれだけかえって来られるか。去年よりも得点を取るためには、より、1本で帰ってこれるかどうかっていうところが今のチームの一番のポイントかなと思ってましたので。あと三塁でのゴロゴーのこともやったりはしたんですけど。やっぱりもう、どうやって1点を取るかというところだと思うんですね。で、もう去年からそれはできているチームではあるので。あと、本当にプラスアルファで、どれぐらいできるかというところを今日は教えたかったっていうのもありますし。まあ、あとは個々で去年1シーズン見てて、まあスチールのことで言うとね。見ててアドバイスできる子っていうのは何人もいましたし。実際に去年より進歩してる子たくさんいるので。あと、森下くんなんかは、十分走れる力があると思ってましたので。何か1つきっかけになるような。で、あとは監督がこう森下くんにサインを出したくなるような、なんかそういう形になれるようにアドバイスできたらな、なんて思って、今日は1日やっていました」

-岡田監督からも「森下はこんなものじゃない、赤星の指導で」と。スピード面を含め伸びしろはまだまだあるか

「あります。もう本当に今日1日見ただけで、あ、これは行けるなっていうのはありましたし。あとは、まあこれからね、今日ちょっとアドバイスしたことを反復しながら、まあこのキャンプの中で取り組んでくれれば。森下くんが3番に入った時に1、2、3(番)が走れるよとなったら、より去年よりも相手からすると脅威になるんじゃないかなっていうのはあったので。まあ、少なからず僕は森下くんは、今年とは言わないですけど、近い将来そこそこ走れる選手になるんじゃないかなとは思ってます」

-伸びしろはどんなところに

「不器用ですよね。こんなこと言ったら彼に失礼かもしれないですけど。やっぱり全てにおいて、結構ガツガツ力が入ってしまったりするので。力を入れてしまうと余計なところに力が入って、スピードが生かせないとか。そういうことがあるので。まあなんかみんながね、なんかちょっと前向きになれるようなアドバイスができればなと思ったので。まあ、それはもう聞いてください、選手に。どういう手応えになるかわからないですけど」

-新しい顔ぶれも。おっと思わせた存在は

「まあ、野口くんなんかっていうのは、最初まあ今日、いろんなコーチから聞いてた時に、まあバッティングのイメージがすごく強いと思うんですね。意外とセンスあるなっていうのはね。パッて言ったら、パッてできるタイプなんで。だから、スピードがどうとかっていう話ではなくて。すごく野口くんに関しては、いろんな意味でのセンスを感じましたので。走塁という部分にまた意欲を持ってくれれば、他の部分でもね、プラスアルファになるんじゃないかなと思います」

-後輩たちへ託したい気持ちや展望は

「どちらかというと、まあ明日の方が、これからの選手というか、まだまだ技術的には1軍の選手たちに届いてない選手たちのところに行きますので。明日の方が多分教えがいはあるかなと思いますし、教えることが今日よりもたくさんあるのかなと思うので。明日行く具志川の子たちは、少しでもこう、1軍の選手たちを脅かすことができるような、素材もたくさんいると思いますので。そういう選手たちにプラスアルファになるようなアドバイスができればいいなと思いますし。ただ、体力がちょっと、僕の(笑い)。そこの問題がちょっとありまして、ちょっと明日体が動くかどうかが心配なんですけど」

-OBとして連覇への思いを

「僕たちも2003年、2005年と優勝して、連覇はできなかった。なかなか連覇というのは、この阪神タイガースは無いわけですから。ただ、今の選手たちにはそれだけの力もあると思いますし。何よりもやっぱり日本一というのを経験したというのは、誰でも経験できることではないので。まあ僕は間違いなく連覇してくれるだろうなっていうのは確信を持ってますし。あとは選手たちがね、本当に1年間けがなく、去年以上の成績を残してほしいなと。もう、それを願うだけだと思います」

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