トライさんのおかげです。日本ハム加藤貴之投手(31)が、9回101球を投げ4安打無四球無失点と快投。今季2度目の完封で3勝目を挙げた。100球未満の完封“マダックス”には惜しくも届かなかったが、伏見寅威捕手(34)の好リードと正確無比なコントロールがマッチした“かとらい”コンビで、5シーズンぶり貯金8に貢献した。2連勝で、首位ソフトバンクとのゲーム差を4・5に縮めた。
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加藤貴は快投にも、至って謙虚だった。ヒーローインタビューでは「(伏見)寅威さんだったり、野手のいいプレーに助けられながら、自分の持ち味というか、ゴロを打たせてとか、やってくれたんで。そこは本当に感謝しています」。8回まで92球。マダックスの可能性もあったが「全然、気にしていませんでした」。チームのために腕を振ることだけを、考え続けた。
楽天との対戦は今季初。昨年8月22日に勝利を挙げたときと同じ、伏見との“かとらい”コンビで臨み快投。伏見は「(加藤貴が)楽天戦は去年から結構、よく投げているので、たくさん対戦すると、攻めのパターンが一緒になったりとか。それが去年、自分の中でも感じたので。今年はちょっと違ったことも試しながら」。経験豊富な女房役の絶妙なリードが、豊富な変化球と制球力を兼備した加藤貴の能力を、最大限に引き出した。加藤貴も、違う質問に4連続で「寅威さんのおかげです」と応え、感謝の思いを伝えた。
課題を克服する、いいきっかけになった。前回登板した18日ロッテ戦は、初回に4点援護を受けるも2回に1失点。結果的に6回途中3失点降板となり、最後は逆転負けだった。「点を取ってもらった後って僕は失点が多い。本当に気持ちを入れて、何とかゼロでいけるように頑張った」。4回の先制後は、わずか1安打。6イニング連続、打者3人で切り抜け、厄介なはやり風邪“取ったら取られるで症”を治した。
6連戦の5戦目で完封。前日24日まで4試合連続で大量の中継ぎ陣を投入していただけに、この完封はいつも以上に意味がある。「中継ぎは143試合ブルペンに入っている。毎日毎日プレッシャーやストレスがある。何とか1イニングでも長く投げて中継ぎの負担を減らすのも先発の役目だ。これからも頑張っていきたい」。課題を克服した北の精密機械が、ここからハイペースで白星を重ねる。【永野高輔】



