ポストシーズン初登板にも臆することなく、新人王候補の日本ハム達孝太投手(21)が期待通りの好投を見せた。15日、ソフトバンクとのCSファイナルステージ初戦(みずほペイペイドーム)に先発。序盤は不安定な投球だったが、尻上がりに本来の投球を取り戻し、プロ初黒星を喫した相手を6回6安打無失点と好投。ソフトバンク・モイネロと堂々と渡り合った。
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強心臓の21年ドラフト1位右腕が、ついにポストシーズンデビューを果たした。「結構いい感じだと思います」と自信をみなぎらせていた今季8勝の達が、しっかり試合をつくった。立ち上がりは制球が定まらずピンチの連続だったが、回を追うごとに修正。「雰囲気にのまれないようにしたい」と話していたように、徐々に自分のペースに持ち込んでソフトバンク・モイネロと投手戦を繰り広げた。
CSファーストステージでは第3戦に先発する予定だったが、チームは初戦から2連勝で突破した。“スライド”する形でCSファイナルステージ初戦に回ったが、これも運命だ。
ソフトバンクと対戦するのはデビューからの連勝記録を「7」で止められた7月31日以来、76日ぶりだった。エスコンフィールドで5回5失点を喫してプロ初黒星となった試合後には「(記録は)いつか止まるもんなんで。でも、その止められた相手がホークスでよかった」と悔しさを込めて言っていた。
あの日の苦い思い出から得た教訓も生きていたはずだ。「結構大事な試合だったのもあって、力んで真ん中に抜けた球が多かった。力まずにいつも通り投げられたら、いいとこに投げられると思う」。CS初登板で力まない方が難しいが、この日の投球内容は成長ぶりを示していた。
ペナントレースを振り返れば、7月31日に敗れて首位攻防3連戦を負け越し、チームは2位に転落。8月以降は1位に返り咲くことなく、ソフトバンクの後塵(こうじん)を拝した。だからこそ、やり返したい大舞台。高卒4年目で一気にポテンシャルを開花させた新人王有力候補が、リーグ優勝を逃して奪われたアドバンテージの1勝を帳消しにするためにマウンドで仁王立ちした。【木下大輔】



