東北学院大が東北工大に連勝し勝ち点を挙げた。
前日の接戦から一転し、計13安打13得点の猛攻を見せ、5回コールドで試合を決めた。阿部勇星捕手(4年=福島東)が長打含む3安打。4年生のベンチ入りは25人中5人だが、最上級生の頼もしさが光った開幕節となった。東北福祉大も8-0の7回コールドで宮城教大を下し、勝ち点を挙げた。
◇ ◇ ◇
東北学院大・阿部の力は、まだこんなもんじゃない。この日は3番打者として3安打も、納得できたのは4打席目の左前打のみ。「自分らしいバッティングはできていない」ときっぱり。幼少期から「バッティングキャラ」だった阿部。JR東日本東北でプレーし、気仙沼向洋で宮城の高校通算本塁打記録(69本)をマークした父和豊さんの教えのおかげだ。「チームが勝つのが一番ですが、クリーンアップに入っているので、いいところで結果を出したいです」と話した。
連勝の裏には4年生の頼もしさがあった。どんな場面でも、扇の要に座る阿部の声が響き渡った。さらに、前日の1戦目には、2点リードの9回裏無死二、三塁で緊急登板した千葉達弥投手(4年=仙台東)を好リードし、後続3人をピシャリ。逃げ切った。
同大は23年、巨人や西武で捕手としてプレーした星孝典監督(43)が就任。その翌年に入部した3年生から、星監督が声をかけた選手らが集った。星監督就任前に入学した4年生は、後輩との実力差も感じていた。阿部は「個人的には暗黒世代だと思っています」。それでも逃げたことは1度もない。「技術面では後輩に劣るかもしれませんが、声がけだったり、経験がある分、メンタル面で引っ張っていきたいと思っています」。
星監督の就任後は結果も出始めている。昨秋は、春日本一の東北福祉大、ドラフト1位を輩出した仙台大からも勝ち点を奪った。中心となったバッテリーをはじめとする当時の4年生も、スカウティングで入部したわけではない。阿部はその背中もしっかりと目に焼き付けていた。「たとえ実力が及ばなくても、東北福祉大や仙台大といい勝負ができるというのを後輩にも見せたいです」。勝利に不要なピースはない。東北学院大の総力を結集し、勝負の春を戦う。【木村有優】



