復活を感じさせる西武高橋光成投手(29)が22日ソフトバンク戦(ベルーナドーム)に先発予定だ。かつての甲子園V腕には疑問がある。まるでTBS系人気番組「水曜日のダウンタウン」の企画のように提案された。○○のダルビッシュ、47都道府県にいるんじゃないか説-。依頼に応え、調査してみました。
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ペナント開幕を目前に控えた3月末の昼下がり、高橋光が「実は…」と近づいてきた。「本当にお時間ある時でいいので調べていただきたいことがあるんですよ」。なんだなんだ。
「○○のダルビッシュ、って言われるじゃないですか。あれ、47都道府県全部にいるんですかね?」
興味をそそられるテーマだ。すらっとして180センチを優に超える右腕に、メディアやファンが「○○の~」と命名してきた。
「僕、高校2年の頃に“上州のダルビッシュ”って呼ばれて。(渡辺)勇太朗も“埼玉のダルビッシュ”。隅ちゃんは?」
近くにいた長崎・波佐見出身の隅田知一郎投手(26)は「ないない」と首を振る。上州ダルの依頼通り、日刊スポーツの過去記事を中心に、水面下で調査を進めた。ただ他紙や地方メディアが瞬発的に命名している場合も。今回はいわゆる“ググる”作業もする。
その結果「○○のダルビッシュ」は47都道府県を網羅できていないことが、20日までに分かった。栃木、神奈川、富山、長野、愛知、滋賀、和歌山、広島、鳥取、香川、徳島、佐賀、長崎、鹿児島の14県で確認できなかった。
高橋光は「栃木は今井(達也)とかないんですか?」と驚きの表情。湘南のダルビッシュ、信州のダルビッシュ、讃岐のダルビッシュ…このあたりも今回の調査では確認できなかった。
ただ、命名にルールや定義はない。青森・下北半島で育った黒田将矢投手(22)が証言する。「中学の時、地元の先輩の十文字大陽さんって人が『下北のダルビッシュ』って周りから呼ばれてましたよ」。こういうケースはきっと、全国各地にあるのだろう。
意外と「○○の大谷」はほとんどいない。きっと語感やシルエットも含めての「○○のダルビッシュ」。それでも高橋光は「当時は呼ばれてやっぱりうれしかったし、憧れました。僕もいつか“○○の光成”って使われるくらいの存在になりたいです」。まだまだこれから。30歳を手前にし、すごみはますます増している。【金子真仁】
◆高橋光成の高校時代 前橋育英で1年夏からベンチ入り。秋からエースを務め、秋の県大会で優勝。2年夏も県大会を制し、甲子園初出場。1回戦の岩国商戦では大会2位の9者連続を含む13三振を奪って完封勝利。続く樟南戦も完封すると、決勝まで50回5失点(自責2)防御率0・36の快投で、チームを初優勝に導いた。3年夏は県3回戦で敗退。2、3年時に高校日本代表に選出された。



