阪神佐藤輝明内野手(27)がミスターに雄姿を届けた。巨人長嶋茂雄終身名誉監督の一周忌にあたる3日、「日本生命セ・パ交流戦」の西武戦(甲子園)でセ・リーグ単独トップの15号2ランを決めた。

「最後まで諦めない姿勢というのを見せていければなと思います」

完封負け寸前の0-3の9回、先頭の森下が左翼への三塁打で出塁。ここで虎の主砲が西武の新人守護神・岩城の内角低め147キロを左翼ポール際へ運んだ。まだ諦めない-。虎党の大歓声とともに、スタンドへ吸い込まれた。「いいところに飛んでくれたかなと思います」。逆方向へのアーチに、甲子園はどよめきと歓声が入り交じった。

並んでいた同僚の森下を交わし、リーグ本塁打王争いで再び単独トップに浮上。2回の第1打席には、遊撃手と左翼手の間にポトリと落ちる安打を放ち、5月16日の広島戦(甲子園)からの連続安打を自己最長タイの14試合に伸ばした。

長嶋さんをしのぶ特別な「6・3」。ルーキー時代の21年には長嶋さん以来63年ぶりとなる新人の1試合3発を放った。前日2日には今季から新設される「長嶋茂雄賞」について「取れれば最終的にいいかなと思います」と意欲を示していた。同賞はファンの心を動かすプレーでプロ野球の勝ち向上に貢献した選手が対象で、ここまで12球団断トツの打率3割7分2厘を筆頭に、15本塁打、41打点などあらゆる打撃部門でリーグトップをいく佐藤は有力候補だろう。試合はあと1点届かなかったが、しっかり見せ場をつくった。ファンの記憶に残るアーチを積み重ねる。【村松万里子】

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