北九州市立大(九州6大学)が22年ぶりの初戦突破を果たした。

先発した主将でエースの山下薫輝(まさき)投手(4年=鹿児島玉龍)が6回を4安打1失点。自信のあるフォークを武器に緩急を使い、奪った三振は11。「九州ではある程度自信あるボールだったので、この舞台でどれぐらい通用するんだろうと思って。すごくワクワクしながら投げました」。緊張を楽しみながら、自信をもって投げ込んだ。「ある程度通用した。少し自信にはつながりました」と、笑みを浮かべた。

憧れの東京ドームでのプレーを存分に楽しんだ。小2の頃、東京ドームへ巨人観戦に訪れた。その試合でホームランを打ったのが坂本勇人内野手。以来、坂本の大ファンだ。「同じところでプレーができる。感慨深さもありました。ここでプレーをしているのかと。ちょっとショート(のポジションを)見たりしました(笑い)」。坂本のタオルで大粒の汗をぬぐった。

座右の銘も坂本語録だ。「『根拠のない自信を持って、それを裏付ける努力をする』と坂本選手が言っていたんです。確かに、と思って。ある程度自信を持って。それを裏付ける努力をしています」。公立の大学で、私立とは違い野球部には専用の室内練習場もない。各自遠征費などをアルバイトで工面。選手たちは授業前の朝7時半から自主練習をこなす。それでも「私学には絶対に負けたくないという気持ちが強い」と、短い時間でも練習に集中。トレーニングや走り込みに力を入れ、課題の制球力を克服。今ではそれも自分の武器のひとつになった。「全国の公立大学、国公立大学に『やればできる』っいうところを見せたいという気持ちで、選手権に来ています」と胸を張った。

大学卒業後も野球継続を希望している。「野球ができればどこでもいい。そういう意味でも、この大学野球選手権で抑えることがいいアピールかな、と自分は思っています」。チームの主将、エース。そして、自分の人生もかけ、次は初の2勝をかけて戦う。