プロレス人生40年で7回目の引退を発表した大仁田厚(59)が6日、東京・水道橋のプロレスショップ闘道館で会見を開き、21日に東京・新木場1st RINGで行われる超戦闘プロレスFMW東京大会で、NOSAWA論外(40)と初のシングルマッチを行うと発表した。

 リング上にパイプいす15個と有刺鉄線バット、ギターを置き、会場外の駐車場にも電流爆破バット2本が設置されるが、あくまでもパイプいすを使った攻防が主体となるという。

 10月31日に後楽園ホールで行われる「さよなら大仁田、さよなら電流爆破 大仁田厚ファイナルツアー」で引退する大仁田にとって、自らが1989年(平元)に設立したFMWをルーツとする超戦闘プロレスFMWへの参戦は、現役としては最後になる。論外を見詰めながら「この男のハードコアに対する根性、殴っても、はい上がってくる強さは認めてる。2人で『ハードコアだよ、人生は』というのを見せたい。よきライバル」と抱負を語った。

 一方、論外は「光栄です。いろんな人が“邪道継承”とか言うけど無理。1代だけ。ずっとシングルをやりたかったんで、最後の最後で夢がかなった。こんなおいしいものはない。今年だけでサンダーファイアーパワーボムを50発以上受けてるし、イス攻撃はもう数えきれないくらい受けて、身長が3センチくらい縮んだ。大仁田さんが引退したら、オファーが来ても、もうハードコアはやらない。それくらい、この試合にかけてる」と、大仁田との初のシングル対決後、流血戦など過激なハードコア路線の戦いを封印すると誓った。

 また、論外は「会見のことを(報道で)見たら、当日カシンが来るんじゃないかな?」と発言。大仁田と“はぐれ邪道軍”を結成も、王道8・22狭山大会で裏切ったばかりのケンドー・カシン(49)が、試合当日に現れる可能性を示唆した。大仁田も「この男(論外)は優柔不断で、ケンドーカシンとくっついたりして、あまり信用おけないんだけど」と警戒を強めており、大仁田の引退ロードの前に、カシンが立ちはだかるか注目だ。