モンスターVS30連勝男!! ボクシングWBO世界スーパーフライ級王者井上尚弥(24=大橋)が12月30日に横浜文化体育館で、同級7位ヨアン・ボワイヨ(29=フランス)と7度目の防衛戦に臨むことが16日、発表された。13年から30連勝を誇る挑戦者を返り討ちにし、来年2月の米国再上陸に弾みをつける。興行は、WBC世界ライトフライ級王者・拳四朗(25)の2度目の防衛戦とのダブル世界戦となる。

 圧倒的な強さゆえに挑戦者選びが難航し、数日前に決まった相手は国外戦の経験が豊富な30連勝中のフランス人だ。「映像をみていない」と前置きした上で、井上は「いい戦績を残している。気を抜かないでしっかりとやりたい」と、KOで仕留める意識を高めた。

 15日の熱海合宿終了時、来年2月24日に米国で開催される同階級の強豪が集う「Superfly2」参戦を希望した。この日も「その(階級の)くくりならしっかり入れろ、と」とあらためて強調。希望する相手には、2度の対戦交渉が決裂したIBF王者アンカハス(フィリピン)の名を挙げ「決まれば、気持ちよくバンタム級にいける」と団体統一戦の実現を熱望した。

 2カ月弱の連戦になるが、父真吾トレーナーは「年末の延長線でやれれば」と太鼓判を押し、大橋会長も「今は2月に出る方向です」と明言した。その前に4年連続となる年末恒例マッチ。「井上尚弥らしい試合をみせたい」。最高の形で17年を締めくくり、18年の米再上陸へとつなげていく。【藤中栄二】