新日本プロレスのワールドタッグリーグは18日に後楽園ホールで開幕を迎え、12月11日の福岡大会まで2人の絆を試される戦いが続く。17日に後楽園ホールで前日会見が行われ、出場16組が一堂に会した。

 前年覇者の真壁刀義(45)は「どうしようかな、欠場しようかと思っていた」と切り出した。昨年タッグを組んだ本間朋晃(40)が3月に中心性頸髄(けいずい)損傷を負って長期欠場中。相棒のことを思い、辞退が頭をよぎっていた。そこに声をかけてきたのが、ニュージーランド出身のヘナーレ(24)だった。

 2月の真壁の20周年記念興行でアキレス腱(けん)断裂のケガに見舞われていた。「まさかヘナーレがラブコールしてくるとは」と驚き、「やすやすと試合をできる舞台じゃない。やれんのか」と何度も覚悟を問うと、「やれる」と返ってきた。「心揺さぶられたね。おれの興行でケガしているしね」と応じることを決めた。真壁自身も05年にアキレス腱(けん)断裂の重傷と闘った経験を持つ。だからこそ、復帰に欠ける若き新相棒の気持ちもわかった。ヘナーレも「苦しい思いを経験して共有できる」と復帰となる舞台に思いはたぎる。

 組み込まれたB組は、IWGPヘビー級タッグのベルトを巻いたタッグが4組もいる。真壁は「激戦区だよね。だからやりがいがある。おれとヘナーレで目に物見せてやる」と息巻いた。