ボクシングWBA世界バンタム級王者井上尚弥(25=大橋)が世界最強を証明し、軽量級では破格となる億単位のファイトマネーをゲットする。7日開幕の階級最強を決める賞金争奪トーナメント、ワールド・ボクシング・スーパーシリーズ(WBSS)1回戦(横浜アリーナ)を控えた5日、同級4位フアンカルロス・パヤノ(34=ドミニカ共和国)らと都内で開かれた公式会見に出席。同席したWBSS首脳からは優勝賞金が100万ドル(約1億1000万円)超えになるとの見通しが明かされた。

世界から注目されるファイトを控え、井上が力強く宣言した。生中継は約30カ国近くが予定、120以上の国や地域でも配信されるという。

「全国の、全世界のボクシングファンに向け、さらなる強い井上尚弥をアピールしていきたい。コンディションはかなり良く、過去最高。初戦から強さをアピールしたい」

モンスターの気持ちが高揚する理由がある。公式会見で井上の真横に着席したWBSSを仕切るカレ・ザワーランド・プロモーターは開幕に先駆け、賞金額の見通しを明かした。「数百万ドルになるだろう。勝った選手にそれなりの金額が支払われる」。広告スポンサー料や世界各国へと売られる放送権料などの総額見通しが立っていないものの、軽量級では破格のファイトマネーになることは間違いない。

昨秋に始まった第1回は、賞金総額50億円を超えるとされ、スーパーミドル級など2階級で開催。第2回はバンタム級、スーパーライト級など3階級を実施する。バンタム級最強にふさわしい賞金となる見込み。以前から報酬について「モチベーションの1つ」と話す井上の言葉に熱を帯びるのも自然の流れだった。

またザワーランド氏から「日本だけでなく、世界から(階級を超越した)パウンド・フォー・パウンドとしてもトップ級だとみられている」と絶賛された。WBSS首脳からも期待を寄せられる井上は「この大会はすごく注目度も高い。いつも通りのパフォーマンスで、しっかりと井上尚弥のボクシングをみせることができたらアピールできる」と余裕の笑みを浮かべた。

5日は昨年誕生した長男の1歳のバースデーでもあった。「今は試合に集中している。終わってから、しっかりお祝いしたいですね」と父の顔ものぞかせた井上は「この大会は自分が望んでいた大会。臨む意気込みもハンパないので。良い内容で締めくくりたいと思います」。最強の称号と高額賞金を目指し、明日7日に向けて準備を整える。【藤中栄二】