日本相撲協会は25日、夏場所(5月8日初日、東京・両国国技館)の新番付を発表し、横綱白鵬(31=宮城野)が4場所ぶりに東の正位に返り咲いた。

 春場所で目標だった36度目の優勝を決め、大関魁皇(現浅香山親方)の持つ幕内最多879勝までマジック1。次の目標には「やっぱり1000勝。その先に1047勝がある」と、歴代通算最多勝利を見据えた。場所後には07年名古屋場所の横綱昇進から10年目を迎えることもあり「先場所の初日(宝富士に敗戦)もありますから。初日で早々に決めて、伸び伸びとやりたい。名古屋に向けて、いい足掛かりにしたい」と意欲を見せた。

 午後には東京・両国国技館で、違法賭博や薬物関与など不法な行為の排除対策についての研修会に参加。「私見ですが」とした上で「力士を守るために新しい考え、制度があってもいい。相談役のようなものがあってもいいんじゃないかなと思う。協会や親方、言いたいこと言えないこともあると思うし、ましてや10代の力士なんかはね」と話した。過去には野球賭博などに揺れ、低迷した角界を1人横綱で支えてきた時期もある。20年には東京五輪が控えることにも触れ「しっかりした行動で、いいものを見せられれば」と気持ちを引き締めた。