横綱日馬富士(32=伊勢ケ浜)が通算26個目の金星を配給した。西前頭2枚目逸ノ城(23=湊)とがっぷり四つになると、土俵中央で動きが止まる。巻き替えられてもろ差しを許す場面もあったが、最後は右四つで寄り切られた。

 2日目に左アキレス腱(けん)を断裂して休場した西前頭3枚目安美錦(37)へ激励の勝利を届けられず、支度部屋では締め込みを着けたまま「あ~、クソ!」と悔しさを爆発。風呂から上がると感情を押し殺しながら「体負けしたな…」と、76キロの体重差を嘆いた。

 ことあるごとに結束の固さを見せる「チーム伊勢ケ浜」だが、この日は気合が空回りしたのか。十両誉富士(31)が会心の押し相撲で幸先よくスタートしたが、他の関取衆は全滅。関脇勢に敗れた大関照ノ富士(24)は「頑張りたいな」。西前頭筆頭宝富士(29)は「安美関の分まで頑張る。早期の回復を願ってます」と口をそろえ、巻き返しを誓った。