14場所ぶりに幕内復帰した大関経験者の東前頭17枚目照ノ富士(28=伊勢ケ浜)が、30場所ぶり2度目の優勝を果たした。
3敗の単独トップで迎えた千秋楽。敗れれば優勝決定ともえ戦にもつれ込む本割の関脇御嶽海との一番を制し、13勝目を挙げた。殊勲賞、敢闘賞の三賞2つも獲得した。
大関経験者が関脇以下で優勝するのは昭和以降では2人目。優勝と優勝の間で十両以下に陥落した力士はおらず、史上初の快挙となった。
照ノ富士のこれまでの軌跡を写真で振り返ります。
復活!30場所ぶり2度目優勝
大関昇進まで駆け上がるも、以降はケガと病気との戦い
13年7月に新十両昇進、若三勝から四股名を照ノ富士に 十両優勝も果たす
14年2月 新入幕を果たしガッツポーズ
15年2月 新関脇に昇進
15年5月場所で初優勝 大関昇進を果たす
15年9月場所 稀勢の里戦で右膝から崩れ落ち黒星、自力で花道を歩けず
18年1月場所 史上4人目となる元大関の十両陥落が決まる
18年6月場所 幕下陥落 19年3月場所で序二段に
19年11月場所で幕下優勝 関取復帰を決める
20年1月場所で十両優勝 翌3月場所も2ケタ白星を挙げて幕内復帰を決める
◆照ノ富士春雄(てるのふじ・はるお)本名・ガントルガ・ガンエルデネ。1991年11月29日、モンゴル・ウランバートル市生まれ。18歳で逸ノ城らと一緒に来日し、鳥取城北高に留学して相撲を始める。3年時に中退して間垣部屋に入門。しこ名「若三勝」として11年技量審査場所で初土俵。13年春場所後に伊勢ケ浜部屋に転籍。同年秋が新十両昇進で「照ノ富士」に改名。14年春場所が新入幕。関脇だった15年夏場所で初優勝を果たし、場所後に大関昇進。17年秋場所に大関陥落。5場所連続休場して19年春場所に西序二段48枚目で本場所に復帰。192センチ、180キロ。血液型はO。家族は両親と姉、妹。得意は右四つ、寄り。愛称は「ガナ」。