大相撲の元大関朝潮で、昨年11月に小腸ガンのため67歳で亡くなった、先代高砂親方の長岡末弘さんの「お別れの会」が5日、都内のホテルで行われた。
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「親方」とお呼びしていた朝潮さんとの出会い…。実は小学5年だった約40年前。私の実家がある水戸市で開かれた高砂部屋激励会でした。当時は細身だった私に、どっしりとイスに座ったまま手を添えてくれ「ハイ、チーズ」。その写真とサイン色紙は今でも宝物です。
関係者の方 「朝潮関、この子は水戸市の相撲大会で優勝しているんですよ」
朝潮関 「そうなのか。もっとたくさんご飯食べたら、もっと強くなれる。今度、高砂部屋にちゃんこ食べにおいで。高校生になったら一緒に稽古しよう。お相撲さんはいいぞ」
テレビの前にかじりついて大相撲の星取表(力士名、決まり手など)をノートに書いて漢字を覚えた私にとって“スカウト”は衝撃だった。優しく包み込んでくれた親方の存在も忘れられない。“お相撲さん”をさらに大好きになった記憶として鮮明に残っている。
もちろん、その後、音沙汰がなかったのは当然のこと。だが約30年後、大相撲担当として再会。力士ではなく、記者の夢が芽生えたきっかけの1つも親方だった。親方に聞いた。「水戸で…」。「んんっ、覚えているわけないだろ。ガハハハハ~。まあ、どんどん食えよ」。水戸のホテルから東京・浅草橋の焼き鳥屋に場所が変わっても、包容力は変わらない。焼き鳥好きへの道も導いていただいた。本紙評論「大ちゃん大分析」で相撲道をご教授いただいただけでなく、私にとって数々の大チャンスを与えてくれた恩人だと、かってに思っている。【13年~14年大相撲担当=鎌田直秀】

