元大関で東前頭10枚目の朝乃山(32=高砂)が、幕内では23年夏場所以来、3年ぶりとなる10日目での勝ち越しを決めた。立ち合いで前頭藤青雲に突かれながらも、前に出て右をねじ込み、左上手を引いて寄り切る完勝。7連勝で8勝2敗とし、1敗で優勝争いトップの関脇安青錦と前頭琴栄峰を1差で追って終盤戦に突入することになった。
「しっかりと踏み込んで、前に出ながら形をつくることができた。上手は深かったけど、体を密着させて取ることができた」と、内容にも満足そうな表情を見せた。2度目の優勝の期待もかかるが「先のことは気にせず、1日1番、いい相撲を取っていきたい」と、優勝争いの経験は豊富だけに、まだ意識していない様子だった。
この日の名古屋市は、39度を超える猛暑だった。力士の冷房設定温度は、10度台が珍しくないが、朝乃山は名古屋宿舎の個室を「24~25度と、相撲界の冷房設定温度としては高温の部類であることを明かした。「(24~25度は)暑いですよ。暑いですけど、クーラーで体を冷やしすぎるのも良くない。場所入りで外に出た時に、気温の差が激しいと体調を崩してしまうので。脱水症状にならないように、水だけじゃなくて、スポーツドリンクも飲むようにしています」。適度に塩分を摂取して熱中症対策しながら、体に負荷をかけないことを優先して、少しの暑さを我慢しながらコンディション維持に努めているという。
また2日前の19日からは、名古屋場所恒例、部屋の後援者が作る、かき氷も食べ始めた。好きな味は「イチゴミルク」といい「ミニストップのハロハロとか好きなんですよね」と、かき氷系の甘いものが大好物だという。ピンポイントで「ミニストップ」と、具体的なコンビニ名を挙げたことで「差し入れが届くかも」と、報道陣に指摘されると、まんざらでもなさそうな表情を見せていた。
また、場所前には名古屋場所定番であり名物でもあるスタミナ食材、うなぎを2度食べに出掛けたことも明かした。「昔は、うな重を食べていたんですけど、最近はお上品に、ひつまぶしを。半分はお茶漬けで食べます」と、場所前の栄養補給も、終盤戦を前に効果を発揮。2年前に左膝に大けがを負い、長期離脱に追い込まれた名古屋場所で、
過去の悪いイメージを全て吹き飛ばすほどの、最高の結果を目指して一歩ずつ進んでいる。

