卒業を発表したNMB48の山本彩(25)が、後輩の研究生のためにプロデュースした「夢は逃げない」公演が26日、大阪・NMB48劇場で初日を迎え、終演後に出演メンバーが取材に応じた。

山本が公演開催の提案からメンバー選考、セットリスト制作など全てに関わった。今年1月に加入したドラフト3期生15人と、同7月末にお披露目された6期14人を合わせ、研究生29人が出演メンバー。この日は、その中から選ばれた16人が初日のステージに立った。

16人は、センターを務めた大田莉央奈(15)、最年少の塩月希依音(けいと=12)らドラフト3期生9人と新沢菜央(20)、出口結菜(17)ら6期の7人。山本考案のセットリストは「僕以外の誰か」からスタートし、デビュー曲「絶滅黒髪少女」や、秋元康氏が作詞、山本が作曲したNMB48研究生オリジナル曲「夢は逃げない」、ラストの「三日月の背中」まで全16曲構成だった。

出演メンバーやセットリストは、当日まで明かされず、グループの未来を担うフレッシュな公演を期待して集まった観客は、大きな歓声を起こしながらも、温かく見守った。

公演後、この日が劇場デビューとなった6期の新沢は「初めてのライブでめちゃくちゃ緊張したけど、始まったら楽しんでライブすることができました」。山本が研究生への思いを込めた「夢は逃げない」に、大田は「今の自分と重なる所もあれば、彩さんが今まで背負ってきたものとかいろんなことが感じられた」。

同曲の最後には山本の声で「頑張れ!」とエールが吹き込まれている。大田は続けて「(山本の声は)心に刺さったし、この曲は私の背中を押してくれたすごい良い曲」と感謝した。

山本は、この曲の振り付けを自ら指導し、公演前にはメンバーの円陣に加わり、「頑張って」などと声をかけたという。不安な気持ちもあったという出口は「(山本から)『本番はお客さんもいる。たくさんエネルギー出せると思うから、楽しんで』と言ってもらった」と明かした。

山本はこの日、「本番を迎えて、前半は緊張している様子で動きが固いなともあったんですけど、後半になるにつれて動きも表情の良くなっていったなと感じました」とコメント。自身初となるプロデュース公演に「私はもうすぐ卒業するんですが、NMB48に、最後に少しでも私の愛と思いと魂を、残していきます。メンバーとファンの皆さんで大切に、そしてグループを盛り上げていって欲しいなと思います」とメッセージを送った。