「不問」最大の悪手だったのでは/NGT取材班分析

NGT48山口真帆(23)が18日、新潟・NGT48劇場で卒業公演「太陽は何度でも」が行われた。

騒動はどうしてここまで拡大し、長期化してしまったのか。どこに問題があったか。日刊スポーツ特別取材班がポイントごとに詳しく分析した。

 

◆なぜ山口本人の“告発”に至ったか

事件は昨年12月8日に発生した。その後主に山口と対話したのは当時支配人の今村悦朗氏。山口が言うように「ファンとつながっているメンバーを解雇」と約束したのかは定かではないが、納得できない結果となり“告発”につながった。

今村氏が運営側から「(証拠がないと)メンバーを処分はできない」と伝えられたという情報もある一方で別の関係者によると、今村氏が事件詳細を運営側に正確に伝えていなかったといい、板挟みにもなっていたとみられ、結果的に山口を“放置”した形となった。この間に、疑心暗鬼になるメンバー間で言い争いも起こったといい、この段階でしっかりケアできていれば、現在のような騒動にはつながらなかった。

◆山口の謝罪、今村氏の“雲隠れ”

今年1月10日の劇場公演で山口は謝罪。今村氏はじめ運営関係者は同席せず「なぜ被害者だけが謝罪するのか」と批判が増した。その後今村氏は劇場支配人を外れ、公の場に姿を現すこともなくAKSと契約解除となった。事件当時山口と一番近かった今村氏が一言も発していないことは、大きな不信感を生んだ。さらにその後も運営側は役員の減給処分はあったが、責任をとる者はおらずメンバーや家族の不信感も生んだ。

◆第三者委員会の報告会見と対応の悪さ

AKSは3月22日に新潟市内で会見したが、山口がリアルタイムでツイッターで反論し、コミュニケーション不足を露呈。運営側はこの間も山口を納得させることができず「所属タレントをコントロールできない芸能事務所」のレッテルも貼られてしまった。しどろもどろの会見で世間的な印象も悪化。松村匠取締役をはじめ出席者は、第三者委員会の報告書を読み込んでいる様子がなく「何のために会見を開いたのか」と記者たちの失笑を買った。

松村氏が会見で「持ち帰ります」と話した質問に対しても今日まで返答はない。山口の反論や、山口が卒業発表した際暴露したAKS吉成夏子社長の言動などに対しても、AKSは反応せず。世間には山口側の主張のみが知られ、ワイドショーなどでも山口擁護の声が多い。山口の話していることが全て事実の可能性もあるが「一部違う」と話すAKS関係者もいる。仮に山口のコメントに誤認があればなぜ公式にコメントで発表しないのか。AKS内でも方針が一本化できていない様子がうかがえる。

◆つながりメンバー「不問」に対するファン心理

第三者委員会報告書には「12人のメンバーが、ファンとのつながりがあるという情報があった」と記された。「つながり」の程度は明言されてないが、この事実はアイドルグループとして異例中の異例でファンの間で大きな騒ぎとなった。取材によると交際まで至らずとも、少なくとも数名はファンと個人的に連絡をとるなどしていたという。

だが、今回運営はこれら全てをまとめて「不問」とすると発表した。ファン心理として「12人がファンと私的につながっている可能性がある」と発表されたグループを、何もなかったかのように応援するのは容易ではない。かつて48グループ内で、ファンとの私的交流などの理由でメンバーが脱退したこともあった。せめて内々に「厳重注意」「研究生降格」「解雇」など山口が納得するような何かしらの対応をとるべきだった。現在、実際は「つながり」がないメンバーすらファンから疑われる事態になっており、「不問」を選んだのは今回の騒動で最大の悪手だったのではないか。