NHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」で和田義盛役を演じている俳優横田栄司(50)が、10月の文学座公演「欲望という名の電車」を降板することが発表された。テネシー・ウィリアムズ作の名作「欲望という名の電車」は1953年に文学座で日本初演された。その時に主人公ブランチを演じたのは、昭和を代表する大女優杉村春子さん。以降、34年にわたり演じ続け、上演回数は594回を数えた。相手役のスタンレーは名優の北村和夫さんが務めた。今回、文学座としては35年ぶりの上演で、ブランチに山本郁子、スタンレーに横田が決まっていた。しかし、横田は肝機能障害、慢性疲労症候群などと診断され、無念の降板となった。代役は1年後輩の鍛冶直人が務める。
横田は1998年に蜷川幸雄演出「ハムレット」にレアティーズ役で出演して以来、数多くの蜷川演出作品に出演していた。蜷川さんの信頼も厚い「蜷川組」の一員で、「鎌倉殿」で義時を演じる小栗旬とも蜷川作品で何度か共演している。最近は異常にテンションの高い夫の役で損保のCMに出演。テレビで顔を見ない日がないほど、よく放送されている。「鎌倉殿」でもヒゲだらけのこわもてながら、何かというと猪突(ちょとつ)猛進してしまう愛すべきキャラクターで、人気も注目度も急上昇している。
そんな横田は12月にも舞台出演を予定している。小栗旬主演、吉田鋼太郎演出のシェークスピア作品「ジョン王」。本来は2020年に上演予定だったが、コロナ禍で延期となっていた。横田はタイトルロールのジョン王役で、小栗は先代の王の非嫡出子と名乗る若者バクスター、吉田は演出とともにジョン王と敵対するフランス王を演じる。延期が決まった時、横田は「僕たちは必ずまた立ち上がります。どうかもう少しだけお待ちください」とコメントしていた。今、休養中の横田がこの言葉通り、元気に舞台に戻ってくることを願っている。【林尚之】




