凶悪犯罪の急増に、AIが裁きを下すことになった近未来が舞台だ。ある日、刑事のレイヴン(クリス・プラット)が酔いから目を覚ますと、そこはヒト型AI判事(レベッカ・ファーガソン)が仕切る法廷だった。容疑は妻殺し。記憶はない。拘束席の被告は反証によって90分以内に「有罪確率」を下げない限り、そのまま処刑されてしまう。
前作「search/サーチ」をパソコン内のやりとり映像だけで成立させたティムール・ベクマンベトフ監督が、今回はAI法廷を構築。あらゆるデータへのアクセス権を持つロボット判事が現場や証拠を巨大スクリーンに再生する。密室の中に無限の映画的空間が広がり、スケールアップ感はハンパない。
心証には無反応のAI判事だが、事実には忠実で誤りを正すことにはちゅうちょがない。人間の先入観よりよほどいい。AI判事の良しあしを思う前に、後半は被告刑事との奇妙なバディ感に引き込まれた。
「デューン 砂の惑星」同様、表情を殺したファーガソンのAI判事が神々しい。空飛ぶ白バイなどの警察装備には、近未来というより明日にも登場しそうなリアリティーを感じた。【相原斎】
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