ナニワのベテラン走る~ミナミヘキタヘ~

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藤井七段の最年少タイトルへ、地元瀬戸市は準備万端

駒形の紙に書かれた瀬戸市民らからの応援メッセージ(撮影・松浦隆司)
駒形の紙に書かれた瀬戸市民らからの応援メッセージ(撮影・松浦隆司)

将棋の最年少タイトル挑戦者、藤井聡太七段(17)の地元・愛知県瀬戸市が、最年少タイトル獲得のXデーに向けて「王手」をかけました。藤井七段が渡辺明棋聖(36)が対戦する第91期棋聖戦5番勝負の第3局が9日、東京・都市センターホテルで行われます。第2局を終え、2勝0敗。棋聖奪取にあと1勝と迫ってします。地元の準備は、ほぼ整いました。

名鉄瀬戸線「尾張瀬戸駅」の近くのある複合ビル「パルティせと」。1階の吹き抜けスペース「市民プラザ」には市民らから藤井七段へのメッセージが掲示されています。駒の形をしたメッセージ用の紙には地元の熱い思いがこもっています。

瀬戸市の複合ビル「パルティせと」にあるメッセージコーナー(撮影・松浦隆司)
瀬戸市の複合ビル「パルティせと」にあるメッセージコーナー(撮影・松浦隆司)

「歴史的瞬間を見せてください!」「いつもワクワクさせてくれてありがとう!」「瀬戸のヒーローであり宝」。パルティせと店舗会が6月上旬にコーナーを設置。棋聖戦では現役最強と言われる渡辺棋聖から連勝し、2つ目のタイトル挑戦となった2日の第61期王位戦7番勝負の第1局では異次元の強さを見せ、地元での白星を挙げました。

快進撃とともに、メッセージは増え、大人から子どもまで、その数は1100枚以上。9日の大一番、棋聖戦の第3局は「市民プラザ」で、インターネットの中継を見ながらの応援イベントを開催予定です。パルティせと店舗会の牧治会長(64)は「当日は昼から応援の横断幕を作ります。それぞれの思いを横断幕に書き込む企画です」。第3局に勝てば、屋敷伸之九段(48)が90年の棋聖戦で達成した18歳6カ月の最年少タイトル獲得の記録を30年ぶりに塗り替えます。歴史的瞬間に地元のボルテージが上がっています。

同ビルには藤井七段の“似顔絵スポット”もあります。メッセージコーナーの真向かいにある「喫茶スマイル」のガラスの壁面には、スーツ姿の藤井七段の似顔絵とともに「藤井聡太くんおめでとう」と書かれた巨大なポスターが6月上旬に登場しました。同店の店主、鈴木松子さん(53)によると、地元のヒーローと“2ショット”する人も。足を止め、「藤井くん」に笑顔を向ける人も増えてきました。「藤井七段が小さいときから知っているお客さんも多い。瀬戸のみなさんにとっては『藤井くん』なんです。孫であり、息子なんです」と鈴木さん。

似顔絵を描いたプロのゆきだるまさん(32)は「やさしげな目を丁寧に描きました。髪の分け目と口元を描くのが難しかった」と振り返ります。Xデーに向け、「大役」も引き受けました。

藤井聡太七段の似顔絵ポスターの横で特大オムライスを持つ「喫茶スマイル」の店主、鈴木松子さん(撮影・松浦隆司)
藤井聡太七段の似顔絵ポスターの横で特大オムライスを持つ「喫茶スマイル」の店主、鈴木松子さん(撮影・松浦隆司)

最年少タイトルを獲得した翌日に、ケチャップで「藤井くん」の似顔絵を描いた特大オムライスを通常と同じ800円で提供予定。1日限定30人。ケチャップで似顔絵を描くのはもちろん、ゆきだるまさんです。第61期王位戦7番勝負の第1局で藤井七段が初勝利した翌日の4日、試運転を兼ねて「似顔絵オムライス」を提供しました。

「紙と違って卵の上なので、失敗は許されない。パーツがつぶれないように描くのは、けっこう難しい。1つ描くのになんとか5分以内に収めないと…」。Xデーに向け、ゆきだるまさんの「挑戦」が続きます。

【松浦隆司】(ニッカンスポーツ・コム/コラム「ナニワのベテラン走る~ミナミヘキタヘ」)

 ◆村上久美子(むらかみ・くみこ) 大阪(泉州)生まれ。91年入社。関西の芸能社会を中心に取材。吉本興業、宝塚歌劇、短期間ながら阪神タイガースと、関西発の3大ホットコーナーをはじめ、NMB48まで、取材歴は20年以上。

 ◆松浦隆司(まつうら・たかし) 大阪生まれ。92年入社。関西を中心にスポーツ紙の社会面担当としてエロから政治まで、ダークサイドも含め取材歴は20年以上。和歌山毒物カレー事件、橋下徹前大阪市長は茶髪弁護士時代から取材。

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