乃木坂46鈴木絢音(24)が、今日28日に東京・LINE CUBE SHIBUYAで行われる卒業セレモニーをもって、グループから卒業する。13年3月28日のオーディション合格からちょうど10年。最後の2期生が、刺激であふれたアイドル生活を振り返った。【横山慧】

卒業を前に心境を語る鈴木絢音(撮影・中島郁夫)
卒業を前に心境を語る鈴木絢音(撮影・中島郁夫)

自身の卒業セレモニーのリハーサルを終え、「あまり私が後輩ちゃんたちとしゃべっているところを見たことがない方もいらっしゃると思うんですけど、今回は後輩全員と話したい、と思っています!」と本番に向けて意気込んだ。

「人生に刺激がほしい」と10年前にオーディションを受けた。「まさかこんなにも刺激をもらえるとは思っていなかったですけど」と笑った。当時は中3になる春。合格後は研究生として秋田から通った。「当時は自覚が足りなかった。『なんか、乃木坂だな~』ぐらいの感じで。今となっては、そんな自分は嫌いですけどね。責めたくなる。反省です」と述懐した。

加入から約2年の15年2月、正規メンバーに昇格した。「しっかりアンダーライブに参加したくらいから『乃木坂』として自覚が芽生えたかもしれません」。特に16年4月、アンダーライブ全国ツアー東北シリーズが印象的という。

「当時アンダーで3列目だったんですけど、秋田で取材とかをしていただいたんですよ。次に秋田に帰って来た時にはもっと大きくなっていたい、と思って。そこから自分の中で上へ上へ、というか前へ前へという風に意識が変わった部分があります」

卒業を前に心境を語る鈴木絢音(撮影・中島郁夫)
卒業を前に心境を語る鈴木絢音(撮影・中島郁夫)

18年8月発売「ジコチューで行こう!」でようやく初選抜入り。近年には選抜に定着。苦しい時期も経験しながら、アイドルとして花を咲かせた。「いや~。もう後戻りができなかったんですよ」と笑って謙遜しつつ、「やっぱり、楽しかったですし。特に2期生といる時間が楽しすぎて、時間がたっているのを忘れていました。刺激的すぎたので、病みつきになっちゃったのかな」と推測した。

「(堀)未央奈がちょうど2年前の今日(3月28日)卒業して。もし最後に私が残るなら、この2期生の記念日を守り続けて卒業しなきゃ、と思いました。2期生は『次世代』ではなかったかもしれないけど、『次世代』へつなぐ役割ができていたらうれしいです」

卒業を前に心境を語る鈴木絢音(撮影・中島郁夫)
卒業を前に心境を語る鈴木絢音(撮影・中島郁夫)

卒業後の予定は「全く決まっていません。いったんお休みして、自分と向き合って、自分で何かをやりたいと思ったらまた考えてみようと思います」と話した。恋愛については「興味がないので…」と苦笑い。「でも恋愛に限らず、お仕事でも何かいい出会いがあったら…ご縁は大切にしていきたいです」とほほ笑んだ。

先月最後の1期生秋元真夏(29)が卒業し、鈴木も続く。乃木坂46は3、4、5期生だけになる。「私たちが持っていた乃木坂の要素は、いろんな形で後輩のみんなにぶち込んだつもりなので。振り付けもパフォーマンスも、残せるものは全部残して伝えました」ときっぱり。「みんなが歩いていく道が乃木坂になるはずだから、大丈夫だと思っています」。10年で“乃木坂純度100%”となった真っすぐなまなざしで、後輩にエールを送った。

卒業を前に心境を語る鈴木絢音(撮影・中島郁夫)
卒業を前に心境を語る鈴木絢音(撮影・中島郁夫)

◆鈴木絢音(すずき・あやね)1999年(平11)3月5日、秋田県生まれ。愛称「絢音」「絢音ちゃん」。辞書好きで、今月には辞書を作る人々との対談集「言葉の海をさまよう」(幻冬舎)を発売。161センチ。血液型O。