歌舞伎俳優尾上菊之助(40)が20、21日(日本時間同日)、インドで40年ぶりに歌舞伎を披露し、10月の東京・歌舞伎座「芸術祭十月大歌舞伎」で上演する新作歌舞伎「極付印度伝 マハーバーラタ戦記」へ向け、旧市街やガンジス川流域を視察した。

 40年ぶりの歌舞伎披露は20日夜、ニューデリーの日本大使館で、印文化協定発効60周年の文化交流の一環として行われた。インドの政財界関係者ら約150人の招待客を前に、菊之助は舞踊「鐘ケ岬」を踊り「本当に光栄です。興味深く見てくださって、受け入れてもらえました。これからもっと文化交流が盛んになって、もっと歌舞伎公演ができればいい」と語った。

 21日には、初のインド作品原作の新作歌舞伎「極付印度伝 マハーバーラタ戦記」のため、旧市街にあるヒンズー教の寺院や、ガンジス川上流の都市ハリドワールを訪れた。寺院では、「マハーバーラタ-」で演じるシバ神について説明を受け「脚本に反映させたい」。菊之助は「インドに来て本当に良かった。来てみないと分からない近さを感じた」と話し、残りの滞在でヒンズー教の聖地も訪れる。