監督降板が大きな騒動となったアニメ「けものフレンズ」について、降板したたつき監督が所属する制作会社ヤオヨロズの福原慶匡取締役が27日、ツイッターで、同社がアニメ「けものフレンズ」2期の制作から外れることを明らかにした。

 福原取締役は、アニメの制作委員会に出資するKADOKAWAの井上伸一郎専務と協議した結果について「最終的な報告になりますが、2期を外れる事に関しては覆りませんでした。井上専務と共に皆様のご期待に応える為、精一杯取り組んで参りましたが、力及ばず大変申し訳ございませんでした」とコメントした。

 ことの発端は、たつき監督が9月25日、ツイッターで「突然ですが、けものフレンズのアニメから外れる事になりました。ざっくりカドカワさん方面よりのお達しみたいです。すみません、僕もとても残念です」と、アニメの制作委員会を構成するKADOKAWAの意向で監督を降板したと明かしたことだった。

 その後、同27日にはアニメの制作委員会が、同監督が所属する制作会社ヤオヨロズが、関係各所への情報共有や連絡がないままでの作品利用があったこと、その件について情報共有などの正常化を申し入れたが、同社が条件は受けられないと、新規映像化プロジェクトを辞退したいと連絡があったと発表していた。

 福島取締役は「3月には2期の依頼があり実制作を続けておりましたが、8月頭にコアメンバーで行われた会議にてヤオヨロズに対して今後続投は無いと明言され、降板を宣言されたと認識しています。私としては突然の通達で、何に対して不満を持たれていたのか要領を得ず困惑していたと言うのが正直な所です」と2期の制作に動いていた中の降板劇だったことを明らかにした。

 さらに「9/27の公式発表にあった情報共有についても、12.1話は委員会へ報告の上制作しておりますし、各企業とのコラボ動画に関しても委員会からの正式な依頼の元で作りました。コミケにおける同人誌についても吉崎先生からの許可があり、その際のご提案により特別許諾と明記して頒布しました」と、関係各所への情報共有や連絡がないままでの作品利用ではなかったことを、あらためて強調した。

 その上で「特にコラボ動画は厳しい条件もありましたがファンサービスの為にと制作スタッフが尽力致しました。疑義の対象になった事、一部はけものフレンズ公式でも触れていただけなかった事をとても寂しく思います」と無念の思いをつづった。

 福原取締役は、最後に「今回井上専務には大変真摯に対応頂き、迅速な調査と調整にとても感謝しています。最後にファンの皆様、制作中のご声援ありがとうございました。この様な残念な報告となり申し訳ありません。短い間でしたがご一緒できたことを誇りに思います」(コメントは全て原文のまま)とコメントした。