第24回全米映画俳優組合賞(SAG)の授賞式が21日、米ロサンゼルスで行われ、「スリー・ビルボード」が作品賞に当たるキャスト賞に輝いた。

 また、同作に主演したフランシス・マクドーマンドは主演女優賞を受賞した。トロント国際映画祭で観客賞、先日発表されたゴールデン・グローブ賞では作品賞、主演女優賞など最多4部門を受賞した「スリー・ビルボード」は、アカデミー賞の前哨戦として知られるSAG賞で最高賞に輝いたことで、明日ノミネートが発表されるアカデミー賞の大本命に躍り出た。

 セクハラ問題が影を落とす中で行われた今年の授賞式は、女性が主役の異例尽くめとなった。同賞はこれまで授賞式に司会を立ててこなかったが、今年初の司会に起用されたのは女優クリスティン・ベル。受賞者を発表するプレゼンテーターもこれまでの男女ペアから女性のペアに変更になるなど、女性が中心の演出となった。また、この日最初に発表されたスタント・アンサンブル賞には、女性監督のパティ・ジェンキンスさんがメガホンをとり、女優ガル・ガドット演じるスーパーヒーローが活躍する「ワンダーウーマン」が選ばれ、授賞式に華を添えた。(ロサンゼルス=千歳香奈子)