人気ドラマ「ケイゾク」、「SPEC」に続く新シリーズの新作「SPECサーガ完結篇 SICK’S 恕乃抄~内閣情報調査室特務事項専従係事件簿~」(堤幸彦監督)が、1日からスタートした新動画配信プラットフォーム「パラビ」で独占配信がスタートした。1日、東京・イイノホールで行われた完成披露舞台あいさつで、これまでにないドラマの見せ方の、新たな形の全容が明らかになった。
「パラビ」では、「SICK’S 恕乃抄-」の1~2分のシーンを毎日、配信する。1話は1カ月で完結し、完全パッケージは月末に配信するという編成方針を考案し「ビンチョス配信」と名付けた。スペイン料理のビンチョスのように、少しずつ楽しんで欲しいという意味が込められているが、ビンチョスの1つは笑いの落ちの部分やシーンの肝の部分がカットされている。毎日、配信し展開される物語を追いつつも、完全パッケージを見た時の変化も楽しめるよう工夫されている。
堤幸彦監督(62)は、舞台あいさつの壇上で「(シリーズは)ライフワークですからね。いつ、果てるとも分からない。先が見えない面白さはスリリング。私の命が尽きるか『SICK’S 恕乃抄-』が尽きるか…」と、独特な言い回しで1話が1カ月で配信される今回の「SICK’S 恕乃抄-」がこの先も続いていくことを示唆した。
その上で「地上波では自主規制していることも、思い切って挑戦している。人の道に反してはいかんですけど、とことん針を振り切っている」と説明。その言葉どおり、試写が上映された1話はCGも使い、スペックホルダーたちの過激な戦闘シーンも描いている。
「ケイゾク」、「SPEC」で元捜査一課弐係係長・ゴリさんこと野々村光太郎を演じた竜雷太(78)は、今作では光太郎の弟で、内閣情報調査室特務事項専従係係長の野々村光次郎を演じる。新たな試み満載の作品の中で、過去作から続くファンの心をしっかりつなぎ留める重要な存在だ。「兄があえなく殉職し、その思いを込めながら最後までやり通す。老骨にむち打ち、身が震える思いでやらせていただきます。あと2、3年であの世にいったら、堤さんと植田さん(博樹プロデューサー)のせい」とジョークを交えつつも今後、続いて行くであろう制作に強い意欲を見せた。
主人公の特務係員・御厨静琉役を演じる木村文乃(30)は1~2分のシーンを毎日、配信し、1カ月で完結した1話を完全パッケージは月末に配信するという新たな編成方針について、関係者に「週刊の漫画雑誌で少しずつ読んで、その後の単行本を楽しみにする感覚」と語ったという。この日は、1~2分のシーンをつなげた状態での1話の試写を行ったこともあり、観客に「つなげて見ていただくのが初めて…反応が気になっているんですけど、楽しかったです?」と問いかけ、拍手を浴びて笑みを浮かべた。
「パラビ」はTBS、日本経済新聞、テレビ東京、WOWOW、広告代理店大手の電通、博報堂が組んだ、新動画配信プラットフォームだ。多数の新作コンテンツに加え、TBS、テレビ東京両局の最新ドラマ、バラエティーの見逃し配信や拡大版の配信、テレビ東京の「ワールドビジネスサテライト」などの報道番組、ドキュメンタリーの配信なども行うという。
その中での、毎日1~2分のシーンを配信し、1カ月で完結した1話を完全パッケージで配信するという新たなドラマの見せ方が、視聴者、インターネットユーザーにどう受け止められるか、今後の行方に注目だ。



