初の主演女優賞となった安藤サクラ(32)は、NHK連続テレビ小説「まんぷく」の撮影中のため、大阪からVTRでメッセージを寄せた。

自身の受賞に感激を述べ、「『万引き家族』、作品賞おめでとうございます。樹木希林さん、助演女優賞おめでとうございます。本来なら皆さんと喜びを分かち合いたかった」と話した。代理として登壇する子役の佐々木みゆ(7)に「みゆがいてくれたからこそ出せた演技がたくさんあった。代わりに受け取ってくれてうれしい」と呼び掛けた。

カンヌ国際映画祭で最高賞に輝いた「万引き家族」では、祖母の年金をあてに暮らし、万引きで家計を補う一家の妻を演じた。尋問する捜査員をにらみつけながら、ただならぬ怒りと悲しみが伝わってくる泣きの演技は世界を魅了した。

表彰盾を受け取った佐々木みゆは「しっかり渡してきます」と笑顔。「樹木希林さんが亡くなって悲しいけれど、一緒にいられてとてもうれしかった」とあいさつした。また、ともに登壇した是枝裕和監督に「またみんなに会いたいので、『万引き家族パート2』をお願いします」とリクエストし、会場から大きな拍手が起こった。

表彰盾プレゼンターには、昨年の同賞受賞者である蒼井優が登壇した。「同い年のサクラちゃんの存在は私にとって大きくて、彼女が女優さんとして活躍しているのを見て、私自身も自由になっている。ずばぬけた女優さんなので、いつか共演できるように願っています」とし、是枝監督に「パート2を作ってください」と、重ねてお願いした。