アニメ映画「劇場版 鬼滅の刃 無限列車編」(外崎春雄監督)が11月29日、興行収入(興収)275億円を突破し、97年の米映画「タイタニック」の262億円を超え日本歴代興収2位となった。製作、配給のアニプレックスは30日、10月16日の公開から45日間の興収は275億1243万8050円、動員は2053万2177人と発表した。

更新不可能とみられた、01年の「千と千尋の神隠し」の歴代最高興収308億円まで、あと33億円に迫った。公開7週目の29日までの1週間でも約16億円を稼いでおり、興行関係者は「7週目になっても、実写映画でヒットの基準とされる興収10億円を上回る興収を、1週間に稼ぐなんて考えられない」と驚いた。

後押しする要素はある。入場者特典第2弾として、製作会社ufotable(ユーフォーテーブル)書き下ろしのカードの第1弾を11月14日から配布すると、2日間で興収15億1000万円、第2弾を配布した同28日からの2日間でも同10億円を稼いだ。12月4日には吾峠呼世晴(ごとうげ・こよはる)氏の原作漫画の最終23巻が発売。イラストカードも同12日に第3弾、同26日に第4弾の配布が始まる。早ければ4週目の週末26、27日にも「千と千尋」超えの可能性はあると業界関係者は見ている。【村上幸将】