演歌歌謡歌手の新浜レオン(26)が、この日の5月1日にデビュー5周年を迎える。19年に第61回日本レコード大賞新人賞を獲得。昨年から今年にかけては、「捕まえて、今夜。」がTikTokで大バズりして楽曲再生回数2000万回を越えるなど、大きな反響を呼んだ。今年の目標は「とにかく紅白」。演歌歌謡界の新星の素顔に迫った。
180センチの高身長に甘いマスク。それに加えて、強豪・千葉英和高野球部で鍛え上げた肉体のように、どっしりとした心構えを持つ。「令和元年の5月1日にデビューして5年目になるけど、振り返るとコロナ禍の方が長い歌手生活でした。ようやく通常の形に戻りつつある今からがデビューなのかなという気持ちです」と気持ちを新たにした。
小学2年から高校まで白球を追いかけた。夢に見ていた夏の甲子園出場を果たせず、丸坊主姿でついて行った父の仕事現場。
「今まで家族にマイナスなところを一切見せてこなかった。だけど現場では大変そうにしている姿を見ました。それで父に憧れたということですね。一切弱音を吐かずに僕らを育ててくれた男として、人として、そして歌手として」
父は「伯方の塩」のCMソングで知られる演歌歌手の高城靖雄(64)。演歌歌謡界への道は必然だった。
昔から疑問があった。「何で友達ってこういうのを聴かないのだろう」。父の影響もあり、日常から演歌を聴くことが当たり前だったが友人らは違った。「『演歌歌謡って古くさい』とか『時代遅れだよ』とか言われるのがものすごく悔しくて。何とか認めてもらいたいと思って、カラオケに行けば演歌を歌うし、試合前に円陣を組んだ時には山本譲二さんの『みちのくひとり旅』を歌ったりもしました」と演歌のイメージを変えようと努めた。
「デビューした今、演歌歌謡を知らない世代、若い世代とかに届けなければ自分がデビューした意味がないと思います」
その思いが1つの形になったのが「捕まえて、今夜。」の大バズりだ。昨年10月放送のアニメ「名探偵コナン 犯人の犯沢さん」のオープニング主題歌で、同曲のTikTok内再生回数が2000万回を越えた。ミュージックビデオのYouTube再生回数も200万回を越え、いずれも演歌歌謡ジャンルでは最高記録を樹立した。
「今までなかったこととして、新浜レオンは知らないけど『捕まえて、今夜。』という曲は知っているという方が増えました。新浜レオンは知っているけど曲は知らない、っていうのが多かったんですけど。本当はイコールでつながって欲しいけど、それはそれでうれしい現象です。いい意味で、理想の形に1歩ずつ近づいているかなと」
デビュー以降、着々と結果を出して迎える5周年イヤー。5月11日には東京・LINE CUBE SHIBUYAで、自身最大規模となる5周年記念コンサートを開催する。
「これまで演歌歌謡をやったことがないディレクターやコンサートの制作チームに担当してもらいます。演奏の1つ、照明の1つを取っても普段の演歌では見られない演出になっていると思います。でも僕の芯は演歌歌謡というのは絶対にぶれないところ。そこの交わりを楽しみにしてもらいたいです」。
実は昨年9月にも同会場でコンサートを開催予定だったが、新型コロナ感染拡大の影響などを鑑みて開催を断念。連日、さまざまなイベントで埋まっていた同所で、次に空いていたのが5月11日。自身27度目の誕生日だった。「運命だなと思いました。不安や緊張もあると思うけど、それ以上に幸せだなと。楽しみでしょうがないです」と2000人のファンを前に、待ちに待ったステージに立つ。
5周年コンサートの先に見据えるものがある。「父への恩返しは父ができなかったことを僕が達成していくことだと思っていて。とにかく今年に紅白というところは、僕も毎日のように言っています」と今年のNHK紅白歌合戦への出場を目指している。演歌界に新たな風を吹き込もうとする新星に目が離せない。
【佐々木隆史】
○…5枚目シングル「捕まえて、今夜。」を5月3日に発売する。5周年にちなみ「がんばレオン盤」「愛さレオン盤」「惚れ惚レオン盤」「痺レオン盤」「れおすけ盤」の5バージョンを制作。「どんなに愛したとしても」の両A面シングルで、加えてそれぞれに違う5曲のオリジナルのカップリング曲を入れた。「ここでもやってきた野球が生かされました。今までの糧を歌詞に入れさせてもらって。実際の作詞はしてないですけど、作詞をしてくれた方に自分のやってきた人生を伝えて、それを踏まえて書き下ろして頂きました」とこだわったカップリング曲。同曲は5周年記念コンサートで初披露する予定などで、新たな一面を垣間見ることができる。
◆新浜(にいはま)レオン 1996年(平8)5月11日、千葉県白井市生まれ。父は演歌歌手の高城靖雄。小学2年から野球を始め、千葉英和高3年の時は捕手で主将。夏の県大会の最高成績は2年のベスト4。大東文化大国際関係学部に進学し、同大の「ミスターコンテスト」でグランプリ獲得。19年5月1日に「離さない 離さない」でデビュー。同年の第61回日本レコード大賞新人賞、20年の第34回日本ゴールドディスク大賞ではベスト・演歌/歌謡曲・ニュー・アーティスト、21年には日本作曲家協会音楽祭で奨励賞を受賞。



