大麻取締法違反(所持)の罪で起訴された永山絢斗被告(34)の初公判が28日、東京地裁で開かれた。

中学2年で初めて大麻を使用し、10代後半で使用を再開したという事実が明かされた。永山は大麻を断ち切る決意を述べ、芸能界復帰への希望を語った。検察側は懲役6月を求刑し、即日結審した。判決は9月1日に言い渡される。

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永山被告は、黒のスーツに濃紺のネクタイ、マスクをして出廷した。公判冒頭、本人確認のため仕事を問われると、一瞬の間を空け「俳優をしています」と応じた。目線や足取りはしっかりしていたが、受け答えの声が小さく、裁判長から2度ほど、大きな声でと促される場面もあった。

永山被告は6月16日に逮捕され、7月6日に起訴された。起訴状によると、6月15日に東京・目黒区の自宅で乾燥大麻約1・694グラムを所持したとしている。起訴内容に間違いがあるかどうかを聞かれると「ありません」と答えた。

検察側の冒頭陳述で、永山被告は中学2年の時に音楽イベントで同級生と一緒に初めて大麻を吸ったとした。その時は気持ち悪くなってやめたが、18~19歳ごろ、知人の家で飲酒していた時に勧められて使用を再開したことが明かされた。

大麻使用の理由について、永山被告は「使用するとリラックスした気持ちになって眠れる」と説明。大麻はにおいが特徴的なため、周囲に注意されることはなかったのかと聞かれると「ありました。換気扇の下だとにおいが届かないと思って吸っていた」とした。検察側は常習性や大麻との親和性、注意されても使用を続けていたことなどから、再犯の可能性も指摘した。

永山被告側は常習性を否定し、数カ月、数年単位で使用していない時期もあったと主張。ただ、裁判長には「あなたのような仕事をしていると、捕まったらたくさんの人に迷惑がかかると思わなかったのか」と聞かれると、永山被告は「想像したことは何度もありました。恥ずかしながら、まさか捕まるとは思わなかった。だらだらと使い続けてしまった」と答えた。

弁護側は情状酌量を求め、母親と所属事務所代表の上申書を提出した。保釈後は母親と同居し、GPS機器を持って外出しているとした。上申書で所属事務所は「すぐに仕事をすることは難しいかもしれないが、可能な限り支え見守っていく」と述べた。

逮捕後、永山被告は来年出演予定だったNHK大河ドラマ「光る君へ」を降板した。仕事や信頼を失ったことを振り返り「とてもつらかった」と声を絞り出した。違法薬物を使用しないことを「誓います」と述べ「許されるのであれば、また表現の仕事をしたい」と語った。最後は「自分の心にしっかりしたブレない軸をつくって、1日1日を大事に、周りの人を大切に過ごしたい。本当に申し訳ございませんでした」と頭を下げた。

◆永山絢斗(ながやま・けんと)1989年(平元)3月7日、東京都生まれ。07年、日本テレビ系ドラマ「おじいさん先生」で俳優デビュー。10年、初主演映画「ソフトボーイ」で第34回日本アカデミー賞新人俳優賞受賞。兄は俳優の永山竜弥、永山瑛太。主な出演作品はNHK連続テレビ小説「おひさま」「べっぴんさん」、大河ドラマ「いだてん~東京オリムピック噺~」、日本テレビ系「リバーサルオーケストラ」、映画「峠 最後のサムライ」「東京リベンジャーズ2 血のハロウィン編-決戦-」など。177センチ。血液型B。