髙石あかり(22)がヒロインを務めるNHK連続テレビ小説「ばけばけ」が29日にスタートする。「雪女」などを収録した怪奇短編集「怪談」で有名な明治時代の文豪・小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)の妻、小泉セツをモデルにした物語。このほど取材に応じ、放送を前にした心境や、ヒロインが「化ける」ことについて語った。
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「ロウソク」を見つめる大きな瞳が怪しげだ。撮影が始まって約6カ月。大阪のスタッフが日々、笑いを入れてくれる現場は和やかだが、集中力を高めるシーンがある。髙石は「怪談を語っているときに、一番、化けることができていればいいな」。背筋をぞくっとさせるような「大化け」の演技を目指している。
「ばけばけ」のタイトルを聞いたとき「最初はお化けが出てくるのかなと思った」。主人公トキと異文化で育った夫ヘブンが互いに相手の言葉に耳を傾けながら「怪談」を生み出していく夫婦の物語だ。
朝ドラの主演は悲願だった。保育園のころから女優にあこがれ、「夢ノート」には何度も「朝ドラのヒロイン」と書いた。応募者2892人のオーディションで、自然体の演技を見た制作陣が「今回はこの人だ」と満場一致で選んだ。
これまですご腕の殺し屋、多感な17歳、幅広い役を変幻自在に演じてきた。今回のトキについて「いままでで一番、自分に近いキャラクターだと思う」。撮影は1年以上に及ぶ長丁場になる。夢ノートには「栗を食べたいな~」など、ささやかな楽しみを書き、モチベーションを高めている。
ドラマのキャッチコピーは「この世はうらめしい。けど、すばらしい」。恨み、つらみ、ねたみ…、怪談には人間の心の奥底に潜む情念や業がある。あかりは本名で両親が「世の中を明るくする存在になってほしい」という願いが込められている。明るく、怪しく、日本の朝に「あかり」を届ける。【松浦隆司】
◆髙石(たかいし)あかり 2002年(平14)12月19日生まれ、宮崎県出身。16年にダンス&ボーカルグループ「a-X’s」でデビュー。19年に女優活動を本格化。舞台「鬼滅の刃」で禰豆子(ねずこ)役を演じて話題を集めた。「ベイビーわるきゅーれ」(21年)で映画初主演。TBS系ドラマ「御上先生」などに出演。趣味は歌、ダンス。身長160センチ。
◆「ばけばけ」 明治時代の島根・松江が主な舞台。怪談を愛する没落士族の娘、松野トキと外国人の夫ヘブンが、ささやかな幸せと日常を重ねながら、急速に西洋化が進む時代を生き抜く姿を描く。米エミー賞を受賞したドラマ「SHOGUN 将軍」に司祭役で出演したトミー・バストウが夫を演じる。NHK「阿佐ヶ谷姉妹ののほほんふたり暮らし」などを手がけたふじきみつ彦氏が脚本を担当する。



