23年に28歳の若さで脳腫瘍で亡くなった、元プロ野球阪神外野手の横田慎太郎さんの生涯を描いた、映画「栄光のバックホーム」(秋山純監督、28日公開)が1日、都内で開催中の東京国際映画祭で公式上映された。

阪神のレジェンドOB金本知憲さんを演じた加藤雅也(62)は「野球をやった経験がない。『野球選手に見えてこないんですけど』と最初、言った」とオファーを受けた当初を振り返った。秋山純監督(62)からは「(金本氏の愛称の)アニキでいて下さい」と言われたといい「皆に話しかけて作りました」と役作りを明かした。

金本氏のことは、テレビで見て知っており、自身も奈良県出身のため「阪神の選手だと思い、関西弁で行けるな」と思ったが、金本氏は広島出身で広島の選手だったこともあり「広島の人で、ほとんど標準語。(関西弁は)封印された。ちょっとだけ広島なまりがあるので、入れたろうかと思ったけれど、監督に任せ…それがアニキだと思った」と振り返り、笑った。

映画を製作した幻冬舎社長で、幻冬舎フィルムを立ち上げた製作総指揮の見城徹社長(74)は「74歳になります。映画を作っている間に、人生の最後のバックホームが栄光で飾れるか、終われるかを考えて作りました」と口にして、感無量の表情を浮かべた。

「映画を作ろうと思ったのは3年前。毎日、人々の目に届くのだろうか、客は入るだろうか、横田慎太郎は見守ってくれるだろうか…眠れぬ夜を過ごした。何回、見ても、涙が止まらない…良い映画ができたと思います。少しでも心に届いたら、見た方が良いと言って下さい」と客席に呼びかけた。

この日は、横田さんを演じた主演の松谷鷹也(31)、母まなみさんを演じたダブル主演の鈴木京香(57)横田さんの姉真子さんを山崎紘菜(31)、鈴木が演じる母まなみさんとともに支えた、元プロ野球選手の父真之さんを演じた高橋克典(60)阪神時代の先輩・北條史也内野手(現三菱重工West)を演じた劇団EXILE前田拳太郎(26)も登壇した。

東京国際映画祭ガラ・セレクション部門は、世界の映画祭で注目された話題作や邦画の最新作などを上映する部門。