英国の伝説的ロックバンド、クイーンのギタリスト、ブライアン・メイ(78)が、安全上の懸念とバンドの全盛期と比較して国のあり方が変わってしまったことを理由に、米国ツアーを今後一切行わない意向を示した。

米ミネソタ州ミネアポリスで2人の米国市民が米移民税関捜査局(ICE)の職員によって相次いで射殺される事件が起きたことを受け、「アメリカは今、危険な場所なのでそのことを考慮しなければならない」と英デイリー・メール紙にコメント。「クイーンはアメリカで育ったと感じているし、アメリカを愛しているが、今はかつてとは違ってしまい、非常に悲しい。今は誰もが、アメリカに行くことをためらっている」と話した。

メイは昨年、米ローリーング・ストーン誌のインタビューで米ラスベガスでの常設公演を行う可能性について熱意を示していたが、その道が閉ざされたと米メディアは伝えている。

初期の頃から米国で成功を収めてきたクイーンが最後に米国公演を行ったのは2023年11月にアダム・ランバートをボーカルに迎えて行った世界ツアーで、翌年初頭の東京公演で幕を閉じた。その後のツアーについては発表されていないが、今後はツアー地から米国は除外されることになりそうだ。

24年に軽い脳卒中を患ったメイは昨年、米カリフォルニア州ロサンゼルス近郊の砂漠で毎年開催される最大規模の野外音楽フェス「コーチェラ」に出演してステージ復帰を果たしている。一方、クイーンとしての活動再開の見通しは依然として不透明で、「クイーンがいつステージに戻ってくるかは分からない。それは未知数。私たちは1日1日を大切に生きています」とメイは述べている。(千歳香奈子)