女優中村玉緒(本名・奥村玉緒=おくむら・たまお)さんが、9日に肺炎のため亡くなった。86歳。所属事務所が発表した。通夜は16日午後6時、告別式は17日午前9時半から都内の斎場で執り行われる。喪主は長女の奥村眞粧美(おくむら・まさみ)さん。

玉緒さんは、23年1月に、ヒロインを演じた映画「大菩薩峠」(60年、三隅研次監督)4K上映記念のトークイベントに出席し、最後の表舞台となった。同2月、仕事先の名古屋で転倒し、背骨の圧迫骨折と診断。その後、都内の介護施設で療養生活を送っていることが明らかになっていた。

芸能関係者によると、施設で過ごす中、先月に体調を崩して食欲がなくなったが、以前にも同様なことがあったという。家族は亡くなったことに大きなショックを受けているという。

玉緒さんは上方歌舞伎の名門成駒屋の2代目中村鴈治郎の長女として生まれ、兄は後の坂田藤十郎という歌舞伎の名門で育った。

京都女子学園中卒業後、53年松竹映画「景子と雪江」で女優デビュー。長谷川一夫、市川雷蔵、勝新太郎らの相手役を務め、時代劇の娘役スターになった。映画「悪名」で共演した勝と62年に結婚。長女眞粧美さんと長男で俳優の鴈龍太郎さん(19年に55歳で死去)をもうけた。

94年にTBS系「明石家多国籍軍」でバラエティーに初挑戦し、明石家さんまとのかけあいで人気に強烈な「天然キャラ」がお茶の間に知れ渡り、さんまが司会を務めるバラエティー番組に頻繁に出演するなど、バラエティー番組でも活躍した。

◆中村玉緒(なかむら・たまお)本名奥村玉緒。1939年(昭14)7月12日、京都府生まれ。01年から京都市特別観光大使を務め、11年から「京都名誉観光大使」に就任。血液型O。