俳優の賀来賢人(36)が14日、東京・TOHOシネマズ新宿で、米国人のデイヴ・ボイル監督と共同で24年4月に設立した映像制作会社「SIGNAL181」の長編映画第1弾「Never After Dark/ネバーアフターダーク」の舞台あいさつを行った。5日に公開されて以降、鑑賞した人からさまざまな考察、感想などが寄せられる話題作。この日は、鑑賞後の観客からの質問に、一緒に出席したボイル監督とともに答えるという、一風変わった形式の舞台あいさつで、撮影秘話などを交えて会場を盛り上げた。

鑑賞した人からの考察では、エンディングの解釈が特に話題となっているという。その上で賀来は「僕は僕で解釈をもっている」としながらも「現場でも、すごい意見が割れたんですよ」と、出演者やスタッフの中でも、意見が分かれていると明かした。ボイル監督は「僕の中では、ハッキリした答えがあります」と断言した上で、その理由も説明した。これに賀来は「すばらしい答えです」と話し、2人の間で解釈は一致している様子を漂わせた。

一方で賀来は「僕の妻が、この前(作品を)見まして、妻が見た時に、僕たちが全然、意図していない考察を無限に広げて、すごい新しい楽しみ方をしていた」と、妻で女優の榮倉奈々が予想外の感想を持っていたことを明かした。

「今回説明ゼリフを減らした、切ったんですよ。それは説明ゼリフが嫌いだからです。素晴らしい映画って、説明ゼリフがなくても成立する視覚的な作り方、説明ゼリフですらおもしろいような作品が多いんですよ。だから今回、ちょっとトリッキーな作り方をしているので、どこまでお客さんに伝えられるかというのは、僕たちの中では賭けというか、勝負だったんですね。だから、お客さんに委ねるしかない状態だったんですけど。『僕的に』ですけど、昨今の説明過多な物語の語り方って、慣れてはいけないな、と。一緒に考えてほしいし。この映画の意図だったり、お客さんの考える余地の自由さというものを信じて作った面があります」。さまざまな解釈をすることこそが、映画の楽しみ方の一つという考えのもと、完成した映画と胸を張った。

イベントの最後にも賀来は「本当にいろいろな見方が、映画ってできると思うんですよ。答えはないですし、おのおの違った解釈をしていいと思っています。もちろん、おもしろい、つまらない、を含めて、全て個人の自由だと思っております。その上で、この映画を選んでいただき、おのおのの楽しみ方で、楽しんでいただけることが、私どものうれしいことであります」とあいさつし、盛大な拍手に送り出されて劇場を後にした。