フリーアナウンサーの膳場貴子は28日、MCを担当するTBS系「サンデーモーニング」(日曜午前8時)に生出演。高市早苗首相が22日の衆参両院の予算委員会で、自身の陣営が昨年の自民党総裁選などで他候補を中傷する動画を作成、投稿したとされる一連の疑惑報道について野党に追及された際、「秘書から聞き取って(国会に)伝言をするのは無理」とした上で、秘書の「陳述書」提出で自身の答弁に代えたいと異例の要請をしたことを、「驚くような発言」と指摘した。

当日の衆参両院の予算委では、「中傷動画」疑惑や暗号資産「サナエトークン」の問題について、中道改革連合や立憲民主党が細かい内容の質問を事前通告していたが、高市首相は、質問に正面から答えなかった。野党からの細かい質問に対応することで「総理としての業務時間も確保できなくなってきている」「この土曜も日曜もたくさんの資料を持ち帰って読み、本当に金曜日の夜から今朝まで、ほとんど睡眠もとっていません」などと主張。「国会対応は大事だが、週刊誌の記事などを切り抜いたものをいただいても私自身が確認して答弁することはなかなか困難」とも訴えた。

ただ、高市首相の主張は国会答弁を軽視するような内容で、自民党内でも疑問の声があったとされる。首相は26日の参院災害対策・震災復興特別委員会に出席した際、立民の小沢雅仁議員に「私たちがどんな質問通告をしても、『陳述書に書いてあります』みたいな答弁で終わる可能性がある」として、国会軽視につながると批判を受けると、「(陳述書の)全体像を読んでもらうことで、質疑者や国民の理解が深まると考えた。国会での質問に対応しないという趣旨ではない」と釈明し、22日の答弁を事実上修正した。一方、国会の会期末まで3週間を切る中、高市首相が国会に出てきて野党の質問に応じる機会がどれほど確保されるかは、不透明な状況だ。

膳場は「当初は、陳述書をもって答弁に代えたいと驚くような発言をされていた高市総理ですが、野党が対決姿勢を強める中、国会での質問に対応しないというわけではないと、若干修正してきたようにも見えます」と、指摘した。

番組では、歴代首相を取材してきた政治ジャーナリストの後藤健次氏が「総理大臣が、ペーパー出すから(答弁を)勘弁してくれというのは聞いたことがない。国会答弁は総理大臣の極めて重要な仕事で、ある意味で、仕事放棄を宣言したようなもの」「総理大臣の国会における答弁は、進退にかかわるくらい極めて大きい問題をはらんでいる。高市さんは、総理大臣の発言の重みをまったく自覚していないと言わざるを得ない」と厳しく指摘する内容のVTRも放送した。