第39回東京国際映画祭クロージングセレモニーが4日、都内で開かれ、コンペティション部門に出品された「男ともだち」(6日公開)の成田凌(32)が最優秀男優賞を受賞した。日本人俳優の受賞は、24年に「敵」で受賞した長塚京三(81)以来2年ぶり。
スケジュールの都合がつかず欠席した成田に代わり登壇した三島有紀子(57)は「この光景を、成田凌さんに見せたい。東京国際映画祭の皆さん、良さを見つけてくださって、ありがとうございます」と感激した。「男ともだち」は直木賞作家・千早茜氏の著作初の映画化作品。成田は主演の松岡茉優(31)が演じた、描きたいものを見失ったイラストレーターを深く理解し、7年ぶりに再会する大学時代の先輩を演じた。劇中の設定通り、2人の共演も7年ぶりだった。
松岡が演じた神名は、同居する恋人がいながら、仕事と人生に行き詰まりを感じ、妻子ある医師と体だけの不毛な関係を続ける。成田が演じたハセオも、奔放な女性関係を口にしつつも、神名のことは女性としては見ず、包み込むように見守る。審査委員の渡辺真起子(58)は「沈黙の中に、身体性の中に、言葉の裏に感情を根ざすことのできる俳優」と講評を口にした。
成田は「素晴らしい賞をいただき、本当にありがとうございます。喜びはもちろんですが、圧倒的に勝っているのは感謝の気持ち。自分が頑張ったと言えるのは、関西弁くらいかもしれません」とコメントした。【村上幸将】



