東京都の小池百合子知事は22日の定例会見で、現役引退を表明したマリナーズ・イチローについて、「引き際の鮮やかさに、イチローらしさを感じた」と、見事な引き際を称賛した。

その上で、来年の東京五輪で野球が正式種目となっていることを受け、「ぜひ一緒に大会を盛り上げるような役割になっていただければいいなあと思う」と述べ、2020大会に向けた活動への関与に、強い期待を示した。

具体的な活動内容については「昨日の今日の話で、私の希望を申し上げたに尽きる」と述べるにとどめた。その上で、「昨日の会見でも、中身がある、魂のこもった話を聴くことができた。いろんな意味で、さまざまなご協力をいただければと願っている」と、イチローの発信力に期待していることを明かし「まずは今は、ご苦労さまでしたと申し上げたい」と述べた。

小池氏は引退表明について「ある意味大変ショックだった」と述べた上で、「28年の長きにわたり、第一線で活躍され、大変ストイックに1試合1試合、1打席、1打席に臨む姿は、日本人だけでなくアメリカの人の心もつかんだのかなと思う」と述べた。

兵庫県芦屋市出身の小池氏は国会議員時代、旧兵庫2区や兵庫6区を地盤に活動し、95年の阪神・淡路大震災で被災した経験もある。「イチロー選手の存在が、(被災地にも)希望を与えてくれた。感謝を申し上げたい」と、謝意を示した。