NHK党の立花孝志党首は12日、同党のガーシー参院議員(東谷義和氏)が秋の臨時国会に「今のところ(日本に)戻ってくる予定はない」として欠席すること明らかにした。立花氏は7日から8日までアラブ首長国連邦(UAE)のドバイに滞在しているガーシー議員と面談し、今後について協議した。「本人としても日本に戻ってきたい、という強い意向があった」としたが、ガーシー氏が関与したとされる詐欺容疑を巡り、帰国した場合に不当逮捕の可能性があるため、帰国できないとしている。

3日召集の臨時国会は参議院に海外渡航届を提出したが、議院運営委の理事会からは全会一致で否決され、NHK党は海外滞在申請書に差し替えて再提出した。国会法では議員が「正当な理由がなく」欠席を続けた場合、「懲罰委員会に付する」と規定されている。次回の臨時国会を欠席した場合には議員辞職勧告決議案が提出される可能性がある。同決議には法的拘束力はなく、立花氏は「特段、それが出たからといって辞めることはない」とした。

だが、来年の通常国会(1月~6月)でも召集に応じなかった場合には除名対象となる可能性があり、参院本会議で出席議員の3分の2以上の議決が得られれば、失職する。立花氏は「来年の通常国会では除名の採決が十分に考えられるので何とか帰って来られる環境をつくりたい」とした。

一方で立花氏は政治家のスキャンダルが「ガーシーによって暴かれて辞任や何らかの成果を出す、というのが国会議員としてのガーシーの主な仕事」とし、「逆にそれが出ないとなると、さすがに党としては、かばい切れない」とガーシー議員に注文をつけた。