【ヤマコウの時は来た!】

 ◆11R

 東西別勝ち上がりの復活によって、競輪の特色でもある人間味がさらに強調されるだろう。そして近畿のエースとして君臨するのが村上義弘。3月、練習中の落車で鎖骨、肋骨(ろっこつ)を骨折。5月の和歌山全プロ記念競輪で、再び肋骨を骨折して体調が心配される。

 -今回、欠場は考えなかったか?

 村上 アスリート全てがけがを抱えていると思うし、応援してくれるファンのためにも参加しました。(5月京王閣)日本選手権も走りたいと考えていましたが、参加しにいくのではなく、(優勝を)取りにいく状態になかったので大事を取りました。(日本選手権は)一ファンとして楽しみました。(三谷)竜生は全日本選抜の準決でもしっかりした走りをしていたので、優勝しそうな気はしていました。

 竜生は29歳。決して若くはないが3回目のG1決勝進出で決めた。

 村上 勝負強いとか弱いというのは、普段のレースで培われることで、突然強くなるものではないと思います。その点、僕は松本整さんや内林久徳さんが勝負に対して厳しかったので、いい環境でした。

 特に期待されてデビューしたわけでもなく、私も、初めて会ったときの印象を覚えていない。ただレースを見て「いい先行をするな」といった程度だった。しかし、そのときからいつも日本一を目指してレースに取り組んでいたと言う。

 村上 目標をしっかり定めていたので自分の走りはぶれなかった。ただ、どれだけ努力しても才能あるやつには勝てないのかと思った時期はありました。