日本サッカー協会(JFA)相談役で、元キャプテンの川淵三郎氏(81)が10日、ツイッターを更新し、田嶋幸三会長(60)がサッカーW杯ロシア大会に出場する日本代表のバヒド・ハリルホジッチ監督(65)の電撃解任を決断したことについて「僕が言えるのは余程のことがない限りこの種の決断は出来ません。だから説明出来ない余程のことがあったのでしょう」と、会長経験者として田嶋会長の心中をおもんぱかった。

 田嶋会長は会見の中で、ハリルホジッチ監督の選手とのコミュニケーション不足、摩擦を把握しつつサポートしてきたが、ベルギー遠征のウクライナ戦後に「選手、スタッフとの摩擦は少なからずある。把握しつつも、越してしまったのが、その(解任の)決断」と、尋常ではないチーム事情の悪化があったと説明した。

 また本番まで2カ月と差し迫った中、西野朗技術委員長(63)を新監督としたことについて「(交代が)もっと前だったら西野監督じゃなかったかも知れない。それくらいの状況になっていたと認識した」と危機的な状況にあることも示唆した。川淵氏は、それらのことを指して「余程のこと」とツイートしたとみられる。

 川淵氏は、前日9日に行われた田嶋会長の記者会見後、ツイッターで「正直、このタイミングで解任を決断したことに敬意を表したい。数%の奇跡を求めて、批判されることは覚悟の上とは言え中々出来ることではない。本人に告げる時の心境は胃が痛いどころの話ではない」と評価した。一方、ハリルホジッチ前監督が田嶋会長から解任を伝えられた際「満足出来ない、何でこの時期に?」と怒りと失望をにじませたことについても「監督は何時も更迭と向き合っているものの今回は予想外だったみたい」とも感想をツイートした。

 代表選手に対しては「この一ヶ月、選手は可能性を信じてリーグ戦でシャカリキになって良いプレーを見せて欲しい」とエールを送った。

 また、自身のツイートに批判的なサポーターの意見があったからか「良くも悪くも僕は会長経験者としての感想をツイートしているわけでサポーターの皆さんとの感想の相違は当然のことでしょう」(コメントは原文のまま)ともツイートした。