総力戦で厳しいアジアの戦いを制す。サッカー日本代表が26日、東京近郊で来年1月5日開幕のアジア杯(UAE)に向けた合宿をスタートした。今大会は参加国が16チームから24チームに増加し、決勝までは1試合増の7試合を戦う。前回優勝の11年は出場機会に恵まれなかったFW李忠成が決勝戦で決勝弾を決めた。森保一監督(50)は全選手の成長を促しながら、総力戦で2大会ぶりの優勝をつかみとると誓った。

師走の寒風がほおを突き刺す中、森保監督は精力的にピッチを動き回った。アップを行う選手に近づいたり、少し距離を置いてみたり。この日合流した海外組はMF南野だけ。国内組はオフ期間中とあって、あらゆる角度から入念にコンディションをチェックした。

全選手が初日にしっかりと体をつくってきたことを確認し「ボールフィーリングの部分では上げていかないといけない。ただシーズンを終えて休みを入れ、自主トレしてもらってというところで、メンタル的にはフレッシュな状態だと思います」と目尻を下げた。

出場国の増加により、今大会は前回より1試合増の長丁場になる。森保監督は「最終的にどういう選手起用になるか分からないけどチームの総力戦として7試合を戦うということ、戦い抜くことを考えていかなければいけない」と一丸で乗り切る必要性を説いた。

総力戦の重要性は歴史が物語っている。前回優勝の11年、1次リーグのシリア戦でGK川島が微妙な判定による退場処分を受けたが、控えGK西川が奮闘して勝利した。決勝では2戦目以降出番がなかったFW李が出場し、延長戦に値千金のゴールを決めた。試合数が増える今大会はサブ組の重要性がさらに増すだけに、初日から公式球を使用し、6人のトレーニングパートナーを招集。海外組はしっかり休養した後に段階的に合流させ、全選手の状態を大会にピークにもっていく考えでいる。

その上で「大会を通して成長しながら7戦目までいく」と未来予想図を描く。優勝候補として迎える今大会も“中東の笛”といわれるような、アウェーならではの微妙な判定なども想定される。「我々は想定外のことが起こった時に、自分たちから乱れて崩れていったりしないようにしたい。何が起こっても我々のベストを目指して戦っていくことをやっていければ」。ハプニングや厳しい状況も、成長の糧にする。

30日には流通経大との練習試合で国内合宿の総仕上げを施す予定。就任初の公式戦で2大会ぶりのアジア王者へ向け、森保ジャパンが総力を結集して戦いに挑む。【浜本卓也】