U-22日本代表に飛び級で招集されているMF久保建英(17=東京)が、U-23東ティモール代表戦で2ゴールを挙げた。後半9分に直接FK、同29分に華麗なトラップからボレーシュートを決めた。先制点の起点にもなり、6-0の快勝に貢献。日本は22日のマカオ戦から中1日で先発メンバーを10人変更する中、2試合連続で完封勝ちを収めた。1次リーグI組のもう1試合では、26日の最終戦で日本と対戦する開催国のU-23ミャンマー代表は同マカオ代表を4-0で下して同じく2連勝を飾った。

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東京オリンピック(五輪)の星と期待される久保が、その力をみせつけた。1-0で迎えた後半9分、ペナルティーエリア左外でFKを得ると、迷わず左足をひと振り。「ニアに速いボールを狙っていた」。壁の外側から巻いたボールはゴール手前でワンバウンドし、GKの脇をかすめてネットに突き刺さった。「壁でゴールが見えていなくて、入ったのも見えなかった。でも、みんなが駆け寄ってきて、ああ入ったんだなと」と冷静に振り返った。

東京五輪世代の公式戦では待望の初ゴールだ。この日は続く後半29分に、左からのクロスをゴール前で華麗にトラップし、ワンバウンドしたボールを豪快に蹴り込んで自身2点目をマーク。チームを2連勝へと導いた。

飛び級招集だが、もう遠慮はない。同世代では17年5月のU-20W杯韓国大会に15歳で初招集され、現在A代表の主力として活躍するMF堂安らと共闘。当時はJリーグで途中出場やベンチに座ることも多かったが、今季は開幕から東京でスタメンの座を勝ち取り、大人の中に混ざっても遜色ないプレーを披露。この日も2得点のほか、先制点の田川のゴールにつながるクロスを上げるなど攻撃をけん引し、1カテゴリー上の東京五輪世代でも変わらぬ輝きを見せつけた。

殊勲の17歳は「残り1試合しっかり勝って、3勝して、次の大会に弾みをつけていければと思います」と来年1月の本大会を見据えた。