日本(FIFAランキング27位)のMF香川真司(30=トルコ1部ベシクタシュ)が、平成最後の代表戦で難記録に挑む。

26日の国際親善試合ボリビア(同60位)戦は、W杯ロシア大会以来約9カ月ぶりの先発が確実。得点すれば平成唯一の「10代、20代、30代ゴール」達成者になる。平成元年に神戸市で生まれた男が地元で歴史を刻む。チームは25日、試合会場のノエビアスタジアム神戸で公式会見と非公開練習を行った。

平成最後の代表戦で香川が歴史に名を刻む。冒頭15分が公開された公式練習ではランニングの先頭を走り、ボール回しでは笑みがはじけた。責任感も高揚感もたっぷり。現メンバー最多の国際Aマッチ通算97試合目となるボリビア戦は、初めてゲーム主将を任される可能性も濃厚だ。「久しぶりに来たけど、いいスタジアム」。地元神戸ノエスタで納得の調整を終えた。

香川しか届かない記録に挑む。19歳だった平成20年(08年)に平成生まれで初めて代表デビューと初ゴールを記録。10代で2得点、20代では29得点を挙げ、今月17日に30歳の誕生日を迎えた。過去に10代、20代、30代すべてでゴールを決めた日本の選手は釜本邦茂だけ(10代1点、20代55点、30代19点)だが、その記録は昭和につくられた。香川がボリビアから点を奪えば平成で唯一の「10、20、30代ゴール」達成者になる。

予感は漂う。今冬に移籍したトルコでは6戦3発と復調。W杯以来約9カ月ぶりに代表復帰した22日コロンビア戦では後半20分から出場し、停滞していた攻撃をトップ下で活性化した。ボリビア戦はW杯ベルギー戦以来の先発が確実。4日前は森保ジャパン初の無得点に終わったが、香川が頭から出て連係を調律する。

平成の約30年間で434試合目となる一戦は、223勝目をかけて神戸で行われる。前日24日には、13年2月ラトビア戦以来の故郷に「そこまで考えないように」と自然体を強調。平成ラストマッチについても「書き手の皆さんに任せます」と笑っていたが「結果が出たら『平成最後のゴール』って、うまくまとめてくれれば」とも話していた。

その中で縁を感じているのは間違いない。かねて「よくぞ生んでくれた。親に感謝したい」と話す平成元年の生まれ。W杯に初出場するなど日本サッカーが急伸した時代に、香川が積み上げてきた代表通算31得点は平成生まれの選手で最多だ。平成を締めくくる記念弾-。香川以上にふさわしい男はいない。【木下淳】