【パリ=松尾幸之介】なでしこジャパン(FIFAランキング7位)が苦しい船出となった。1次リーグ初戦でアルゼンチン(同37位)に0-0と引き分けた。

ボール保持率は61%だったが、自陣に引いて守る相手を最後まで崩せなかった。W杯初戦で勝てなかったのは07年以来3大会ぶり。一夜明けた11日、第2戦が行われるレンヌへ移動した。14日にスコットランド(同20位)と対戦する。

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花の都パリで、なでしこたちの表情がこわばった。何としても勝ち点3が欲しかった試合。最後まで崩しのアイデアを見せることができず、03年、07年W杯など過去4度の対戦で全勝中の相手に引き分けた。

高倉監督は「最後まで相手のリズムでゲームをしてしまった」と唇をかんだ。中盤でのフィジカル勝負に屈してボールを失い、カウンターからロングボール1本でピンチを迎える場面が散見された。「人(相手)がいることによって、そこに入っていくのを怖がっている状況が続いていた」(高倉監督)。日本の中盤選手は下がり気味の位置取りとなり、前線は孤立。ボール保持率は60%を超えたが、人数をかけた攻撃は繰り出せず、チャンスはほとんどなかった。

後半に入ると12分に右膝のけがから約1カ月ぶりの実戦復帰となったFW岩渕、追加招集で代表初選出初出場の19歳FW宝田ら3選手を投入。しかし、ぶっつけ本番の連係不足感は否めず、MF長谷川は「気持ちの面よりも戦術理解だったり、どうやってやっていくかというのが共有できてなかった」と嘆いた。

残り2戦はアルゼンチンと体格は変わらず、技術で勝るスコットランドと、FIFAランキング3位の格上イングランドが相手。11年ドイツ大会優勝を知り、全参加国中2番目に平均年齢の若いチームをまとめる主将の熊谷は「経験が少ないから難しかったとは思いません。言い訳にはならない。今日は難しい試合でしたけど、みんなと話し合って次に進みたい」。ミックスゾーンでは目に涙を浮かべながら引き上げる選手もいた。突きつけられた現実を受け止め、残り2戦に全てをかける。