【ビシケク(キルギス)12日=浜本卓也】「帝王」が「キング」超えを果たす。4試合連続ゴール中の日本代表MF南野拓実(24=ザルツブルク)が、現地入り後に練習に参加。14日のワールドカップ(W杯)アジア2次予選キルギス戦で得点すれば、歴代2位タイとなる史上4人目の5戦連発、史上初のW杯予選開幕4戦連発で、いずれもFWカズ(三浦知良、52=横浜FC)の記録を超える。森保ジャパン最多10得点のエースが記録更新でW杯予選4連勝へ導く。

  ◇  ◇  ◇

記録更新への重圧を感じさせないほど、南野の表情はリラックスしていた。この日未明に濃霧で約1時間遅れて現地入りし、午後の練習から合流。軽めのメニューながらもハードな1日を過ごしたが「短い準備期間で試合するのは毎回のこと。難しいですけど今まで通りやっていければいい」と慣れたもの。キルギス戦で得点すれば記録更新ラッシュにもなるが「こだわりはなくて、チームが勝つことが最優先。誰がゴールしてもチームが勝てばいい」とさらっと必勝を期した。

本人の意思とは裏腹に、ゴールへの匂いは漂う。森保ジャパントップの10得点。所属のザルツブルクでも合流直前の11日に1アシストでチームを勝利に導いた。「自分のいいコンディションを維持できている」と頼もしい。

求められる役割は「もちろんそこ(得点)で貢献したい気持ちはありますし、それが一番」と自覚する。そのうえで「守備や切り替えの部分、攻撃の起点になるというところも求められる」と献身的な動きも自らに課した。「勝って終わりたい。予選突破を引き寄せる勝利になると思うので。チームの勝利のために、いつも通りプレーできればと思います」。カズ超えと4連勝で、今年最後のW杯予選を鮮やかに締める。