本田の名言トップ10選出 8位は「日本窮屈で」

<本田圭佑の言葉~(3)>

日本代表として3大会連続でワールドカップ(W杯)に出場した本田圭佑(33=ボタフォゴ)は、強烈なリーダーシップを発揮しながら世界の頂点を目指してきました。時には言葉で仲間や、世論を動かしながら「W杯優勝」を公言。日刊スポーツでは密着取材を続けてきた元担当記者が「本田の名言 トップ10」を独断と偏見で選出。その発言の背景を振り返ります。第3回は8位、海外で戦い続ける理由についてです。

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「日本では窮屈で、海外の2メーターの男とけんかしたい日本人もいるわけです」

名門ACミラン(イタリア)在籍後、本田はパチューカ(メキシコ)、メルボルン・ビクトリー(オーストラリア)、フィテッセ(オランダ)、そして現在のボタフォゴ(ブラジル)と、世界中を渡り歩いている。

年齢を重ね、ベテランとなり、年俸もそれなりに高い。現在は、サッカー選手としては異例の1年か、それより短い期間の契約を望んで、新天地を選んでいる。

交渉するクラブにしてみれば、長期契約のリスクがない反面、基本的に出て行く際に移籍金を得られず、長期のビジョンは描きにくい。

それでも、刺激とやりがいを求め1年契約を軸に新天地選びを重ねてきた。

同時に、Jリーグへの復帰だけは明確に否定し続けている。

ミラン退団が決まっている中で、日本代表の合宿に合流した2017年6月1日、今から3年前、J復帰について問われ、明確にこう言い切った。

「悪く取らないで下さい。正直言うと、日本という選択肢は考えたことがない。日本には、僕がいなくても頑張っている選手がいる。日本では窮屈で、海外の2メーターの男とけんかしたい日本人もいるわけです。そういうところに刺激を求めていくやつも何人かは、日本人として、いないといけないというところで、我々の役割分担も職種に限らず、あるということです」

小さいころから、腕っ節は強かった。こういった、どこか昭和のガキ大将的な姿を想像させる発想や生き方、発言が、また興味をひきつけるところでもある。

08年1月にJ1名古屋グランパスからVVVフェンロ(オランダ)に移籍し、海を渡ってはや13年目。一貫して日本の良さ、日本人のプライドを胸にプレー。「日本人をなめるなというところを伝えてきた。人生において一番価値のある戦い」と、実践してきた。

サッカー王国、ブラジルでの新たな挑戦に際しても、今年2月のボタフォゴ入団会見で「ブラジルと日本の差がまだまだ歴然とある。日本人がブラジルで活躍するのは極めて難しい状況」とした上で「良い意味で成長した日本人代表として、ブラジルに恩返しの意味を込め、ここで何とか活躍したいな、ブラジル人たちに認められたいなと思っています」と話した。

新型コロナウイルスの感染拡大が続くブラジルでは、公式戦再開はまだ見通せない状況だが、その時がやってくれば「けんか」で堂々と戦って勝つことができるよう、本田は今も毎日トレーニングを続けている。(続く)