23人のメンバーは、誰の手に。7大会連続7度目のW杯本大会を決めている日本は、29日のW杯アジア最終予選ベトナム戦(埼玉)に1-1。格下相手に引き分け、最終予選の全日程を終えた。24日オーストラリア戦(シドニー)から先発9人を入れ替えた一戦は、不安の残る試合となった。日刊スポーツサッカー班では、東西の記者9人による座談会を急きょオンラインで開催。新戦力について、意見を交わした。

【関連】豪州、ベトナム戦の日本代表メンバー表

栗田 日本がW杯ベスト8を達成するために、新戦力の台頭は必要不可欠。「今後、呼ぶべき選手」を挙げましょう。まずは得点が不可欠のFW。J2横浜FC小川航基を推します。ポテンシャルは半端ない。

杉山 柏の20歳FW細谷真大。パリ五輪世代でまだ粗削りですが、将来性十分です。

岩田 期待を込めて、C大阪の17歳の北野颯太。

横田 同じC大阪の下部組織出身の南野と北野の南北コンビに期待。

盧 カズを入れるべき。60分間しかプレーできない長友を選ぶなら、カズを抜てきして5分間プレーしてほしい。サッカー界で影響力は絶大。準備期間を含め、選手にいい影響を与えるはず。サッカー人気が低迷してる今、その存在によって競技に興味のない人も振り向いてくれるのでは。

栗田 キングに1票。

石川 高さという一芸で、ベルギー1部シントトロイデンの191センチのFW原大智。

栗田 次はタレントぞろいのMF。ベトナム戦では選手層の薄さを露呈しました。

岡崎 アンカーに川崎Fの橘田健人。遠藤の大きすぎる負荷を軽くできる期待がある。オーストラリア戦でも、川崎FのDNAが得点につながることは証明された。

岩田 小柄だと心配かもしれませんが、ACLで屈強な相手にも通用。あとは川崎Fでは脇坂泰斗。本大会まで時間がない。中盤のトライアングルとサイドバックの立ち位置、カバリング、攻撃のアイデア含め、川崎で鍛え上げてきたユニットに一日の長があると思います。

石川 シュツットガルトの伊藤洋輝。彼はボランチとセンターバック(CB)でプレー可能。限られたメンバー枠の中、複数ポジションをこなす選手は必要になる。

岡崎 同感です。左利きということも大きい。足元もある188センチ。左サイドバック(SB)で試しても面白いと思う。

千葉 古都のネイマールことビーレフェルトの奥川雅也を試してほしい。それとJ2だけど、東京Vに新井瑞希というドリブラーがいる。若き日のネイマールくらい、見ていて楽しい選手。個人的に久保建英が選ばれて堂安律が落ちる理由は全く分からない

岡崎 最近は代表から遠ざかっているが、ファンタジスタ・中島翔哉。監督も状態をチェックしていると明言しています。本調子に戻れば、左サイドの主力候補。中島→三笘の交代は脅威になる。

磯 プロデビューしたばかりの2人に期待しています。名古屋の甲田英将、東京の松木玖生。“飛び級の飛び級”で、新鮮な風を吹き込む招集になれば。

栗田 DFはSBの底上げが重要となりそうです。

岩田 ベトナム戦で左SB中山が、ボールを受けてからの判断が遅く、攻撃が停滞していた印象がある。川崎Fの登里享平を試して欲しい。三笘と南野を生かせそう。

杉山 横浜の小池龍太も面白い。JFLから成り上がった男。左右のサイドバックをこなし、今季はボランチにも挑戦。ベンチにいてほしい存在です。

石川 それなら、オランダ1部AZの21歳DF菅原由勢もいい。右サイドバック、右ウイングでもプレー出来る。

栗田 GKは?

磯 なかなか代えづらいポジション。現状のメンバーが最適かと。

過去の大会でも、最終予選でメンバー入りしなかった選手が、本大会の切符を勝ち取った例は多数ある。森保ジャパンにとって、最適、最善の人選を-。取材し、見届けていく。

◆盧載鎭(ノ・ゼジン)96年入社。日本協会、Jリーグ担当。

◆横田和幸(よこた・かずゆき)91年入社。C大阪、神戸担当。

◆岩田千代巳(いわた・ちよみ)95年入社。鹿島、柏担当。

◆千葉修宏(ちば・のぶひろ)97年入社。J2全般、外電担当。

◆石川秀和(いしかわ・ひでかず)06年入社。記録全般担当。

◆栗田尚樹(くりた・なおき)13年入社。川崎F、湘南担当。

◆岡崎悠利(おかざき・ゆうり)14年入社。東京担当。

◆磯綾乃(いそ・あやの)14年入社。浦和担当。

◆杉山理紗(すぎやま・りさ)16年入社。横浜担当。